ラッシュフォードの壁画には修復後もメッセージが集まった [写真]=Getty Images
落書きによって一部破壊されたイングランド代表FWマーカス・ラッシュフォード(マンチェスター・U)の壁画が修復されたようだ。さらに、同選手へのサポートは止まず、13日には人種差別に対する抗議デモも行われた。イギリス紙『マンチェスター・イブニング・ニュース』が同日に報じた。
イングランド代表は11日にEURO2020決勝でイタリア代表と対戦。1966年に自国で開催されたワールドカップ以来となるメジャータイトル獲得に大きな期待がかかったが、PK戦にもつれる激闘の末に敗れて悲願の初優勝をあと一歩のところで逃した。ラッシュフォードは延長戦の終了間際に出場し、PK戦で3人を務めたが、シュートは左ポストに弾かれて痛恨の失敗。試合後には、同じくPKを失敗したMFジェイドン・サンチョとMFブカヨ・サカとともに、SNS上での人種差別的な誹謗中傷の被害に遭っていた。
マンチェスターにあるラッシュフォードを称える壁画も攻撃のターゲットとなり、イングランド代表の敗戦後、1時間もしないうちに同選手を侮辱するような落書きによって一部破壊された。地元警察は人種差別的な破壊行為として調査をしているという。
これに対して、地元市民たちは12日に愛ある行動で人種差別に対抗。「ヒーロー」や「ロールモデル」などと記されたハートマークの張り紙や、同選手へのサポートを示すメッセージを壁画に多数貼付け、落書きされた部分を覆い隠した。そして、一夜明けた13日には、壁画の作者である地元ストリートアーティストのAkse氏が落書きされた部分を塗り直し、修復が完了したという。

壁画を修復した作者のAkse氏 [写真]=Getty Images
それでも、ラッシュフォードへのサポートは止まなかった。差別に反対する人たちがその後も続々と壁画を訪れ、数百枚にも及ぶ支援と連帯のメッセージが集まった。メッセージは、ラッシュフォードだけではなく、サンチョやサカに向けたものもあったようだ。さらに、反人種差別団体『Stand Up to Racism』の呼びかけで壁画の前でデモも行われた。イギリスメディア『BBC』によると、約700人が集まり、EURO2020でイングランド代表の選手たちがキックオフ前に行ったように、ひざをついて人種差別に抗議した。
これを受けてラッシュフォードは自身のInstagramに抗議の様子や壁画に貼られたメッセージの写真を複数掲載し、「圧倒された。感謝している。言葉が出ないよ」とつづって支援に感謝した。
壁画は昨年11月、貧困問題の解決に取り組んだラッシュフォードの功績を称えて作られた。同選手が幼少期を過ごしたマンチェスター市南部のウィジントンで、地元のアートプロジェクトの一環としてAkse氏が制作。壮大なモノトーンの肖像画はすぐに話題となり、町の象徴的な存在となった。
同選手は昨年、新型コロナウイルスのパンデミック中に貧困家庭への食糧支援に取り組み、イギリス政府を動かして約130万人の子供たちに無料給食を届けたことで称賛を集めた。多くの子供たちを救った活動が評価され、昨年10月には大英帝国勲章の5ランクのうち5番目にあたる「メンバー(MBE)」が授与されていた。だが、ピッチ内外での活躍にもかかわらず、これまでも人種差別の被害を受けていた。
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By サッカーキング編集部
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