プレミアリーグを一度も経験していないチームたち [写真]=Getty Images
2022-23シーズンのチャンピオンシップ(イングランド2部リーグ)が今週末に幕を開ける。29日に行われる開幕戦では、日本代表DF中山雄太が加入したハダースフィールドが、元ベルギー代表DFヴァンサン・コンパニ新監督が率いるバーンリーを本拠地『ジョン・スミスズ・スタジアム』に迎える。
全24チームで3つの昇格枠を争うチャンピオンシップ。昇格経験のないチームが狭き門を通るのは至難の業だ。それでも2021年にはブレントフォード、2017年にはハダースフィールドとブライトンがプレミアリーグ昇格に初めて成功。その2年前には、今季トップリーグに戻ってきたボーンマスの初昇格もあった。
そこで今回は、2022-23シーズンのチャンピオンシップを戦うチームの中で、1992年に創設されたプレミアリーグを一度も経験していない5チームを紹介する。世界最高峰のリーグ初挑戦の切符を入手できるチームは現れるのだろうか。
[写真]=Getty Images
■ブリストル・シティ
イギリス西部の港湾都市ブリストルで1894年創設されたブリストル・シティ。1976年から1980年までは1部リーグに所属していたが、以降はトップリーグから遠ざかっている。2013年から2年間は3部に低迷。2015年以降はチャンピオンシップに留まっているが、その間、トップ10フィニッシュを果たしたのは2018-19シーズンのみ。2021-22シーズンは17位で終了したが、オーストリア代表FWアンドレアス・ヴァイマンは22得点を決めて得点ランク3位となる活躍を見せた。
下部組織からアストン・ヴィラに所属し、同クラブでプレミアリーグ113試合に出場して17得点を記録しているヴァイマンは、2018年からブリストル・シティに所属。シーズン20ゴール越えは自身初の快挙だった。今年6月のUEFAネーションズリーグ、フランス戦では代表18キャップ目にして初ゴールも記録したヴァイマン。8月で31歳になるストライカーは、もう一度プレミアリーグで花を咲かせるチャンスを伺っているはずだ。
クラブを率いるのはナイジェル・ピアソン監督。2013-14シーズンにはレスターをチャンピオンシップからプレミアリーグに昇格させた経験を持つ同監督の下、ブリストル・シティは昨季より順位を大きく上げることができるだろうか。
■ルートン・タウン
プレミアリーグが始まる直前に2部リーグに降格し、同リーグの創設メンバーになり損ねたルートン・タウン。初参加までに30年以上を擁すると予想したファンはいただろうか。1885年にイングランド南東部、ベッドフォードシャー州ルートンで創設され、1部リーグには計16年在籍。1980年代後半に黄金期を迎え、1986-87シーズンにはディビジョン1でクラブ最高位の7位に。翌シーズンはリーグ戦で9位の好位置で終えた他、リーグ杯を制覇。FAカップでもベスト4入りを果たした。しかしプレミアリーグ創設直前の1991-92シーズンを22チーム中20位で終えて、10年ぶりに2部リーグに降格。
その後は1部に昇格するどころか、財政事情による勝ち点剥奪もあり、2009年には5部リーグに転落した。そこから5年をかけてフットボールリーグ(EFL)に戻って来たルートン。2019年以降はチャンピオンシップに所属。2021-22シーズンは6位となり、プレーオフへ進出。準決勝でハダースフィールドに敗れ、惜しくも昇格を逃したが確かな手応えを感じさせた。
監督を務めるのはネイサン・ジョーンズ。2016年1月からルートンを率いて4部から2部に昇格させた手腕を買われ、2019年1月にはストークに引き抜かれたが、2020年夏に復帰。2021-22シーズンのチャンピオンシップ年間最優秀監督に選ばれている。
■ミルウォール
ロンドン南東部のバーモンジーを本拠地とする1885年創設の老舗クラブ。元イングランド代表FWテディ・シェリンガムを擁した1987-88シーズンにクラブ史上初の1部昇格を成し遂げ、1990年までの2シーズンをトップリーグで戦った。
以降は1部リーグの舞台から遠ざかっているが、FAカップで度々“ジャイアントキリング”を起こしており、プレミアリーグのファンにも良く知られた存在だ。2003-04シーズンには元オーストラリア代表FWティム・ケーヒルの活躍で決勝まで到達。ファイナルでマンチェスター・Uに敗れたものの、2部チームながら準優勝を果たした快挙は大きな話題となった。2012-13はベスト4、2016-17と2018-19シーズンはベスト8に進出。後者は準々決勝でブライトンにPK戦の末に敗れている。
3部リーグに低迷したシーズンもあったが、2017年からはチャンピオンシップに留まり続けており、2021-22シーズンは9位でシーズンを終えたミルウォール。元ボーンマスのベニク・アフォベがエースとして君臨しており、就任4年目を迎えるギャリー・ロウェット監督の下で上位進出を狙いたいところだ。
■プレストン・ノース・エンド
1888年にスタートしたイングランドのフットボール・リーグの初代チャンピオン。翌年に2連覇を達成した古豪プレストン・ノース・エンドが最後に1部リーグに所属したのは1960-61シーズンだ。その後は2部から4部の間を行ったり来たり。2015年以降はずっとチャンピオンシップに所属しており、2020-21、2021-22は2年続けて13位に終わっている。
クラブを率いるのはライアン・ロウ。現役時代はシュールズベリー・タウンやバリーなどでFWとしてプレーをし、後者で監督業をスタート。2019年夏からプリマス・アーガイルを率い、1年目でチームをリーグ2(4部)からリーグ1(3部)へ昇格させると、翌季は3部の18位で終了。2021年12月にリーグ1のクラブを辞任すると、即座にチャンピオンシップのプレストン・ノース・エンドの監督就任が発表された。
今夏の移籍市場では、ボーンマスからプレミアリーグで160試合の出場経験を持つアイルランド代表DFロビー・ブレイディを筆頭に、リヴァプールからウェールズ代表MFベン・ウッドバーンとニューカッスルから元U-21イングランド代表のフレディー・ウッドマンを獲得。さらにトッテナムからアイルランド代表FWトロイ・パロット、マンチェスター・UからU-19スペイン代表DFアルバロ・フェルナンデスをローンで加えている。古豪の復活劇に期待したい。
■ロザラム・ユナイテッド
サウス・ヨークシャー州、ロザラムを本拠地とするロザラム・ユナイテッド。1877年にソーンヒル・ユナイテッド・フットボールクラブという名前で創設され、28年後にロザラム・カウンティ・フット・ボールクラブに改称。1925年にロザラム・タウンと合併し、ロザラム・ユナイテッドとしてスタートを切った。1部リーグ在籍歴は一度もない。
2007年から2013年までは4部で戦っていたが、以降はリーグ1とチャンピオンシップの間で行き来を繰り返している。2020-21シーズンは最終節カーディフ戦で88分に失点しなければ2部に留まることができたロザラム。しかし2021-22シーズンの3部リーグで2位となり、1年でチャンピオンシップ復帰を決めている。「笑顔と熱意でぶつかっていく」と宣言するポール・ウォーン監督の下、現実的に目指すのはチャンピオンシップ残留となるだろう。
(記事/Footmedia)
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By Footmedia