物議を醸した判定のあったチェルシー対トッテナムの一戦 [写真]=Getty Images
14日に行われたプレミアリーグ第2節のチェルシー対トッテナムでビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)を担当したマイク・ディーン氏が、自身の判定のミスを認めた。18日、イギリス紙『デイリーメール』が伝えている。
チェルシー対トッテナムの一戦はチェルシーが2度リードしながらも、トッテナムが2度追いつき2-2のドローで終了。しかし、トッテナムの2得点はどちらも直前のプレーの判定が物議を呼んでおり、チェルシーにとっては判定に泣かされたとも呼べる結果だった。
トッテナムの1点目の場面では、攻守が切り替わった場面でファウルにも見えたほか、ピエール・エミール・ホイビュアのシュートが決まった場面ではリシャルリソンがオフサイドポジションに立っていたが得点は認められた。
さらに、試合終了間際に決まった2点目の直前の場面ではチェルシーDFマルク・ククレジャがトッテナムDFクリスティアン・ロメロに髪の毛を引っ張られて倒されたが、ノーファウルに。暴力行為によるレッドカードの可能性もあったものの、VARからも指摘はなく試合はそのまま続行され、直後のプレーでトッテナムが同点弾を挙げていた。
これらのことから試合後にチェルシーのトーマス・トゥヘル監督は「いつから髪の毛を引っ張る行為が許されているんだ?」と審判団への不満を語る事態となっていた。
昨シーズン限りで主審を引退し、今シーズンからVAR専任の審判員となったディーン氏は『デイリーメール』のコラムで「どの審判も違う判定を行うべきだったと分かりながら、車で家に帰ることを望んではいない。時々、後から考えると、別の行動を取るべきだったと気づくこともある」と綴り、担当していた同試合の判定について次のように振り返った。
まず1点目については「ファウルの可能性があった44秒前まで戻ることはできない。そもそも、トッテナムの選手はボールにつま先を当てていたけどね。だから、焦点はオフサイドかどうかだが、ホイビュアがシュートを打った時、チェルシーのGKエドゥアール・メンディはボールが見えていた。目線は遮られていなかったので、オンサイドと判定した」と問題はなかったことを強調した。
一方で、2点目の直前のプレーについては自身の判断に間違いがあったことを認めた。
「ロメロとククレジャの場面を見るためにアンソニー・テイラー主審には少し待つよう伝えた。私はVARとしてFKを与えることはできなかったが、レッドカードの可能性を検討するためにテイラーにはレビューエリアへと行くことを勧めることができた。ロメロがククレジャの髪を引っ張っているのを数秒間見たが、それが暴力的な行為だとは思わなかった」
「それ以来、私はその映像を研究し、他の審判たちとも話をして考えてみた結果、テイラーにはピッチサイドのモニターを見て、自分自身で確認するように頼むべきだったと思う。ピッチにいる主審が最終的な決定権を持っているからね」
「どれだけ経験豊富でも、プレミアリーグの審判員として20年以上過ごしてきたとしても、常に学んでいかなければならない。これは私たちの関係者にとって非常にいい週末の一つの事件なので、私にとっては残念なことだった」
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By サッカーキング編集部
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