今冬の移籍市場における各クラブの総評 [写真]=Getty Images
今冬のプレミアリーグは物凄く熱かった。チェルシーが英国の移籍金記録を塗り替えるなど、多くのクラブが積極的な補強に乗り出した。リーグ全体で支払った移籍金の合計額は、冬の移籍市場としては過去最高の8億1500万ポンド(約1300億円)にも上るという。
それでは、どのクラブが補強に成功したのか。英ラジオ局『talkSPORT』がウェブサイトで「冬の補強の採点」をつけているので2回に渡って紹介しよう。今回は20位から11位までを見てみる。
[写真]=Getty Images
■20位 エヴァートン 0点(10点満点中)
まずは最下位だが、これに関しては誰もが納得だろう。現在プレミアリーグで最下位のサウサンプトンと勝ち点15で並ぶ19位のエヴァートンだ。不振に喘ぐ古豪は、最近リーグ戦12試合で9敗という大不振に陥っており、先日フランク・ランパード監督を解任して後任にショーン・ダイシを据えたばかり。しかし、移籍市場で新指揮官をバックアップする姿勢は見られずに20チーム中、唯一の補強「0人」。
それだけではなく生え抜きの若き才能、FWアントニー・ゴードン(21歳)をニューカッスルに引き抜かれてしまい、補強どころから戦力ダウン。1954年からトップリーグに所属し続けるクラブに暗雲が垂れ込めている。
■19位 リヴァプール 1点(10点満点中)
奇しくもマージーサイドの2チームがボトム2に並ぶことに。今季なかなか成績が伸びずにリーグ戦で9位に低迷しているリヴァプールは、冬の移籍市場でPSVからオランダ代表FWコーディ・ガクポ(23歳)を3700万ポンド(約60億円)で獲得。12月のうちに交渉をまとめる好スタートを切ったのだが、その後は誰も獲得せずに、課題と見られていたセントラルミッドフィルダーも強化しなかった。
リヴァプールは、夏にユヴェントスからローン契約で連れてきたMFアルトゥール(26歳)がコンディション問題もあって前半戦はトップチームで「14分」しかピッチに立てないという大誤算。そのため中盤の補強が必須と思われたがテコ入れせず。誤算と言えば、ワールドカップでは3ゴールの大活躍を見せたガクポも、リヴァプールでは公式戦5試合に出場して0ゴール0アシストと不発に終わっており、ファンからすれば残念な冬となった。
■18位 マンチェスター・C 2点(10点満点中)
あまり冬の移籍市場での大型補強に興味がないペップ・グアルディオラは、今冬も静観した。今季プレミアリーグで好調アーセナルに何とか食らいつけている唯一のチームは、ほぼテコ入れをせずにリーグ3連覇を目指すことになる。唯一の補強は、将来性を見据えてアルゼンチンのベレス・サルスフィエルドから獲得した20歳のMFマクシモ・ペローネ。確かにシティは十分な戦力は揃っているのかもしれないが、移籍市場の最終日に波乱が…。
両サイドバックや中盤などをこなす万能型のポルトガル代表DFジョアン・カンセロをバイエルンにローン移籍させたのだ。代わりの選手を連れてこずに主力を手放したのは「奇妙な判断」として18位の評価となった。
■17位 ブレントフォード 3点(10点満点中)
プレミアリーグで8位につける好調ブレントフォードは、大した補強の必要もなく、フライブルクからドイツU-21代表FWケヴィン・シャーデ(21歳)をローン契約で連れてきた程度。しかし、彼よりも話題を集めたのはBチームに加入した“大物選手”だ。元イングランド代表MFデイヴィッド・ベッカムの息子、ロメオ・ベッカムがインテル・マイアミからブレントフォードのBチームに加入して注目を集めているぞ!
■16位 アストン・ヴィラ 3点(10点満点中)
11月に就任したウナイ・エメリ監督の元で上昇気流に乗っているヴィラは、ベティスから左SBアレックス・モレノ(29歳)を補強したほか、前線にはコロンビア代表の若きアタッカー、ジョン・デュラン(19歳)を加えた。ただし、実績あるFWダニー・イングスをウェストハムに売却しており、前線に怪我人が出たら苦しむ可能性も!?
■15位 クリスタル・パレス 4点(10点満点中)
シュトゥットガルトからフランス人MFナウイロ・アハマダ(20歳)、アーセナルからローン契約でMFアルベルト・サンビ・ロコンガ(23歳)を獲得するも、マンチェスター・ユナイテッドの右SBアーロン・ワン・ビッサカといった本命は獲得できなかった。
パトリック・ヴィエラ監督の最大の懸念事項はFWウィルフレッド・ザハ(30歳)だ。今季いっぱいで契約が満了するエースは去就が取りざたされているほか、1月21日のニューカッスル戦でハムストリングを痛めてしばらく離脱することに。そこでユナイテッドのスウェーデン代表FWアントニー・エランガ(20歳)を狙うも獲得には失敗したという。
■14位 ウェストハム 4点(10点満点中)
夏の移籍市場で大型補強を行いながら、今季ここまで16位と低迷しているクラブは、ほとんどテコ入れせずに現有戦力での巻き返しを図る。ファーストチームが唯一獲得したのはアストン・ヴィラから連れてきた元イングランド代表FWダニー・イングス(30歳)。だが不幸にも、前線のバックアップとして期待された同選手は、ウェストハムでのデビュー戦で膝を負傷して数週間の離脱を強いられることになった。
■13位 フルアム 5点(10点満点中)
ここまでリーグ戦で7位と好調を維持するフラムは、大した補強が不要。それでもワールドカップに出場していたセルビア代表MFサシャ・ルキッチ(26歳)をトリノから獲得したほか、マルコ・シウヴァ監督のスポルティング時代の教え子である右SBセドリック・ソアレス(31歳)をアーセナルからローン契約で連れてきた。
■12位 ニューカッスル 5点(10点満点中)
サウジアラビアの政府系ファンドに買収されて以降、移籍市場で主役の一人となったニューカッスルだが、昨冬に比べると動きが大人しかった。それでもエヴァートンから4500万ポンド(約72億円)でイングランドU-21代表FWアンソニー・ゴードン(21歳)を獲得したほか、ウェストハムからはスコットランドU-21代表右SBハリソン・アッシュビー(21歳)を連れてくるなど将来性を見据えた補強を行った。英国系の選手を好むエディー・ハウ監督らしい補強と言える。
一方で、ラブコールを送り続けたレスターのイングランド代表MFジェイムズ・マディソン(26歳)は獲得とならず。そしてMFジョンジョ・シェルヴィーとFWクリス・ウッドをノッティンガム・フォレストに放出して人員整理。ここまで3位に着けるニューカッスルは、果たしてトップ4争いを制することができるのか注目が集まる。
■11位 マンチェスター・U 6点(10点満点中)
エリック・テン・ハフ監督の元で復活を遂げたユナイテッドは、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドの契約を解除して手薄となった前線にオランダ代表FWボウト・ベグホルスト(30歳)を獲得した。当然、ローン契約で連れきたヴェグホルストは長期的な解決策ではなく、本格的な前線の補強は夏へと持ち越しになった。
一方で、足首の怪我によりMFクリスティアン・エリクセンの数カ月の離脱が発覚すると即座に対応。バイエルンからオーストリア代表MFマルセル・サビツァー(28歳)をローン契約で獲得し、見事な応急処置を行った。
次回はトップ10を紹介しよう。
(記事/Footmedia)
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By Footmedia