アーセナルがFAコミュニティ・シールドを制覇 [写真]=Getty Images
FAコミュニティ・シールド2023が6日に行われ、アーセナルとマンチェスター・Cが対戦した。
2023-24シーズンの開幕を告げるコミュニティ・シールドは、前シーズンのプレミアリーグ王者とFAカップ王者がプレミアリーグ開幕1週間前に激突する試合だ。昨シーズンはマンチェスター・CがプレミアリーグとFAカップで優勝を成し遂げたため、プレミアリーグで2位となったアーセナルが出場権を獲得した。昨シーズン、アーセナルにとってマンチェスター・Cは唯一“シーズンダブル”を許した相手で、シーズン開幕前のこの時期に“リベンジ”のチャンスが到来。一方、マンチェスター・Cは新たなシーズンに向けてどれほどの進化を見せてくれるのかが楽しみな一戦だ。“トレブル”達成後初の公式戦に臨む。
アーセナルは今夏獲得したユリエン・ティンバー、デクラン・ライス、カイ・ハフェルツがスタートからプレー。ブカヨ・サカやマルティン・ウーデゴーアもスタメン入りを果たし、冨安健洋はベンチからのスタートとなった。対するマンチェスター・Cは今夏のマーケットで新たに加入したマテオ・コヴァチッチが先発に並んだ。ベルナルド・シルヴァ、ジャック・グリーリッシュ、アーリング・ハーランドら昨季の主力も揃ってスタメンに入っており、ゴールマウスはシュテファン・オルテガが守る。
試合は立ち上がりからマンチェスター・Cが優勢な入りを見せ、14分には敵陣でのボール奪取から、ペナルティエリア手前で前を向いたロドリがミドルシュート。グラウンダーの一撃はわずかにゴール左へと外れた。
開始15分頃まではマンチェスター・Cがボールを握ったものの、徐々にアーセナルも試合を落ち着かせて流れを引き寄せる。25分には敵陣までボールを持ち運んだウィリアン・サリバからのスルーパスにベン・ホワイトが反応。中央への折り返しを受けたハフェルツが巧みなターンから左足を振り抜いたものの、ここはGKオルテガに阻まれる。こぼれ球を狙っていたガブリエウ・マルティネッリの一撃もジョン・ストーンズにブロックされた。
ここから徐々にアーセナルがチャンスの数を増やしていく。36分には右サイド高い位置でトーマス・パルティからのロングパスを引き出したサカが、カットインから右足を振り抜いたが、ここは枠を捉えきれない。40分には敵陣右サイドで前を向いたウーデゴーアのスルーパスから、サカがペナルティエリア右に侵入。マイナスへの折り返しをハフェルツがダイレクトで合わせたが、ここはGKオルテガが立ちはだかった。前半はこのままスコアレスで終了している。
後半に入っても拮抗した展開が続くも、徐々にアーセナルが押し込む展開に。63分には左サイドを破ったマルティネッリの折り返しから、サカがマイナス方向へ落としてライスがミドルシュート。ここはジャストミートせずにクロスバーの上へ外れた。直後のプレーでマンチェスター・Cに動きが。コール・パルマー、そして負傷の影響で夏のプレシーズンツアーでは試合に出場していなかったケヴィン・デ・ブライネがピッチに送り出された。
スコアレスのまま試合は終盤に差し掛かったものの、77分に均衡が破れる。自陣最終ラインでボールを持ったルベン・ディアスが斜めに付けると、フィル・フォーデンは巧みなターンで寄せてきていたトーマスを置き去りに。前を向いてボールを持ち運び、敵陣に入って右に展開したものの、ここはキーラン・ティアニーに先に触られる。それでも、こぼれ球に反応したデ・ブライネが頭で繋ぐと、ペナルティエリア右でボールを持ったパルマーが左足フィニッシュ。狙い澄ました一撃がゴールに突き刺さり、マンチェスター・Cが先手を取った。
勢いに乗ったマンチェスター・Cは直後の83分、敵陣でルーズボールを拾ったフリアン・アルバレスがペナルティエリアに侵入。相手を引きつけて左に繋ぐと、フォーデンが寄せてきた相手をかわして右足シュート。ここはGKアーロン・ラムズデールのビッグセーブに防がれた。
このまま試合終了かと思われた後半アディショナルタイム、アーセナルが意地を見せる。トーマスとカイル・ウォーカーの接触によって後半アディショナルタイムが伸びた中、アーセナルは90+11分に右コーナーキックを獲得。サカが左足で放り込んだボールは跳ね返されたものの、こぼれ球を拾ったサカがマイナス方向のレアンドロ・トロサールに繋ぐ。トロサールはキックフェイントで寄せてきた相手をかわし、中央へ切り込んで左足を振り抜くと、シュートはマヌエル・アカンジに当たってディフレクション。そのままゴールに吸い込まれ、アーセナルが土壇場で試合を振り出しに戻した。
試合はこのままタイムアップ。大会規定により延長戦の開催はなく、勝負の行方はPK戦に委ねられることとなった。先攻のアーセナルは1人目キッカーのウーデゴーアが冷静にゴール左に沈めると、後攻のマンチェスター・Cは1人目キッカーのデ・ブライネがクロスバーに当ててしまう。その後、アーセナルはトロサール、サカ、マンチェスター・Cはベルナルド・シルヴァが成功させた。迎えたマンチェスター・Cの3人目キッカーを務めたロドリはゴール左下を狙ったものの、GKラムズデールがコースを読みきってセービング。その後4人目として登場したファビオ・ヴィエイラはゴール左上にシュートを叩き込み、PK戦の勝敗が決定。アーセナルの3年ぶり通算17回目となるコミュニティ・シールド制覇が決まった。
2023-24シーズンのプレミアリーグは11日に開幕。マンチェスター・Cはオープニングマッチを担当し、11日に敵地でバーンリーと対戦する。一方、アーセナルは12日、ホームにノッティンガム・フォレストを迎える予定だ。
【スコア】
アーセナル 1-1(PK戦:4-2) マンチェスター・C
【得点者】
0-1 77分 コール・パルマー(マンチェスター・C)
1-1 90+11分 レアンドロ・トロサール(アーセナル)
【スターティングメンバー】
アーセナル(4-3-3)
GK:ラムズデール
DF:ホワイト、サリバ、ガブリエウ(87分 スミス・ロウ)、ティンバー(75分 ティアニー)
MF:トーマス、ライス(81分 エンケティア)、ウーデゴーア
FW:サカ、ハフェルツ(87分 F・ヴィエイラ)、マルティネッリ(75分 トロサール)
マンチェスター・C(4-2-3-1)
GK:オルテガ
DF:ウォーカー、ストーンズ、ディアス、アカンジ
MF:ロドリ、コヴァチッチ(64分 デ・ブライネ);B・シルヴァ、アルバレス、グリーリッシュ(58分 フォーデン)
FW:ハーランド(64分 パルマー)
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By サッカーキング編集部
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