今季プレミアリーグ得点王候補に挙げられる選手たち [写真]=Getty Images
イングランド代表FWハリー・ケイン(30歳)がトッテナムからバイエルンに移籍したことで、プレミアリーグとブンデスリーガの両リーグの得点王争いに影響が出そうだ。
ケインはトッテナム時代にプレミアリーグで9シーズン連続15ゴール以上をマークし、リーグ通算317試合で213ゴールを叩き出した。過去に3度もプレミアリーグ得点王に輝いているケインは、同リーグの歴代得点ランクでイングランドの英雄アラン・シアラー氏(260ゴール)に次ぐ2位につけている。そんな選手が去ったことで、プレミアリーグの得点王争いがどう変化するのか見てみよう。
[写真]=Getty Images
■本命
得点王の大本命は衝撃のデビューシーズンが記憶に新しいFWアーリング・ハーランドである。マンチェスター・シティが誇るノルウェーの怪物は、加入1年目の昨シーズンに公式戦53試合で52ゴールをマークし、プレミアリーグでも1シーズンの最多ゴール記録となる36ゴールを稼いで得点王に輝いた。
今シーズンのバーンリーとの開幕戦でも前半のうちにいきなり2ゴール。昨シーズンの終盤からシティでの公式戦では6試合もゴールから遠ざかっていただけに安堵したことだろう。昨シーズンのリーグ戦ではボールタッチ数23.1毎に1ゴールを決めていたハーランドだが、バーンリー戦では22タッチで2ゴール。昨シーズン以上のゴール数が期待できるかもしれない。
昨シーズンは28.66のゴール期待値(xG)で36ゴールを叩き出しており「7.34ゴール」も余分に稼いだ計算になる。昨季プレミアリーグでハーランドよりも、実際のゴール数がxGを大きく上回った選手は一人しかいなかった。それがケインなのだ。イングランド代表キャプテンは21.46のxGで30ゴールを生み出しており「8.54ゴール」もxGを超えていたのだ。
そのケインが去ったことで、プレミアリーグの得点王争いは完全に一強時代を迎えると見られている。英国ブックメーカー『ウィリアムヒル』の得点王オッズを見ても、開幕前は本命のハーランドが1.61倍で、ケインが2番手の8倍、3番手にモハメド・サラー(9倍)が着けていたが、今は一桁の倍率が付いているのはハーランド(1.4倍)だけとなっている…。
■対抗馬
ケインが去った今、ハーランドを脅かせる対抗馬はリヴァプールのエジプト代表FWサラーくらいだ。ケインと並び3度(2017-18、2018-19、2021-22)のプレミアリーグ得点王という実績を誇るスピードスターは、先週末のチェルシー戦でネットを揺らすもVAR検証でオフサイドの判定。さらに右足のシュートがゴールの枠に嫌われるシーンもあって得点は奪えなかったが、見事なアシストでルイス・ディアスのゴールを演出し、きっちりと仕事をした。
昨シーズンはチームの不調もあって苦しんだように思えたが、それでも終わってみればハーランドとケインに次ぐリーグ戦19ゴール。ただし、公式戦44ゴールを叩き出した加入1年目(2017-18シーズン)のような決定力を発揮できなかったのも事実。xGだけを見ればケインと変わらなかったが、実際のゴール数ではケインを11ゴールも下回ったのである。
サラーはハーランドの最大の好敵手になると見られているが、問題はリヴァプールの豊富なアタッカー陣だろう。ダルウィン・ヌニェス、ディオゴ・ジョッタ、コーディ・ガクポ、ルイス・ディアスもいるため、ゴール数を分け合ってしまう可能性があるのだ。ちなみに、ウルグアイ代表FWヌニェスも評価が高いようで『ウィリアムヒル』の得点王オッズでは21倍の3位タイにつけている。
■ダークホース
アラン・シアラー氏以来26年ぶりにニューカッスルから得点王が誕生する可能性はあるだろうか? 先週末の開幕節で大きなインパクトを残したのがニューカッスルのスウェーデン代表FWアレクサンデル・イサクである。アストン・ヴィラを相手に味方の折り返しに合わせてゴールを奪うと、後半には敵DFからボールを奪って慌てて飛び出してきたGKをあざ笑うかのようにチップシュートを決めた。開幕戦での2ゴールもあり、得点王オッズでは21倍の3位タイまで浮上している。
加入1年目の昨季はケガがありながらプレミア初挑戦で堂々の10ゴール。シーズン終盤に左サイドで起用されるようになってからはゴールシーンが見られなかったが、今季開幕戦ではセンターフォワードで起用されて結果を残した。
そのイサクに代わって途中出場したイングランド代表FWカラム・ウィルソンも初戦からゴールを決めている。ニューカッスルの背番号9は昨季プレミアで得点ランク5位の18ゴールを叩き出した。出場時間は計1887分だったため、90分毎のゴール数は「0.86」とハーランド(1.2)に次ぐ決定力を発揮していた。しかし、イサクとのポジション争いもあるため得点王は難しいようだ。
■ユナイテッド勢
マンチェスター・ユナイテッドでは昨シーズンに復活を遂げたイングランド代表FWマーカス・ラッシュフォードに期待が集まる。若くしてブレークしたアタッカーは「フットボールは95%がメンタル面」と語り、スランプに陥った2021-22シーズンは「試合に集中できていなかった」というが、昨シーズンは見事な復活を果たして自己最多タイとなるリーグ戦17ゴールをマークした。公式戦30ゴールは、ユナイテッドでは2012-13シーズンのロビン・ファン・ペルシ氏以来のこと。今季はさらなる活躍も期待され、得点王オッズでは5位タイにつけている。
そして移籍金7200万ポンド(約130億円)でアタランタから加入した新戦力のデンマーク代表FWラスムス・ホイルンド(20歳)も楽しみだ。昨シーズンはセリエAで32試合9ゴール。実績こそないがポテンシャルは申し分ない。ポルトガル代表MFブルーノ・フェルナンデスからのパスをゴールにつなげるシーンが想像できる。現在、腰の問題を抱えており、14日の開幕戦を回避するなど少し出遅れそうだが大ブレークの可能性もあるだろう。
そう考えると今季のプレミアリーグでは、194㎝のノルウェー怪物ハーランド、192㎝のスウェーデン代表FWイサク、そして191㎝のデンマークの新星ホイルンドという、北欧の巨神たちによる得点王争いが勃発するかも!?
■今季プレミアリーグ得点王オッズ(ウィリアムヒル社:8月15日)
1位 アーリング・ハーランド(マンチェスター・シティ) 1.4倍
2位 モハメド・サラー(リヴァプール) 10倍
3位 アレクサンデル・イサク(ニューカッスル) 21倍
3位 ダルウィン・ヌニェス(リヴァプール) 21倍
5位 マーカス・ラッシュフォード(マンチェスター・ユナイテッド) 26倍
5位 ソン・フンミン(トッテナム) 26倍
7位 ラスムス・ホイルンド(マンチェスター・ユナイテッド) 34倍
7位 リチャーリソン(トッテナム) 34倍
7位 ニコラス・ジャクソン(チェルシー) 34倍
7位 オリー・ワトキンス(アストン・ヴィラ) 34倍
7位 エヴァン・ファーガソン(ブライトン) 34倍
(記事/Footmedia)
【PR】「U-NEXTサッカーパック」で
プレミアリーグ全試合を独占配信
「U-NEXTサッカーパック」は、U-NEXTが提供するサッカーコンテンツに特化したプラン(月額2,600円・税込)。
「プレミアリーグ」を全試合独占で配信するほか、「ラ・リーガ」「FAカップ」なども視聴可能だ。
「サッカーパック」単体契約も可能だが、通常の「月額プラン(月額2,189円税込)」の無料トライアル登録&「サッカーパック」契約がとってもおトク。
専用ページから無料トライアルに登録すると、サッカーパックの支払いに利用できる1,200ポイント(1,200円相当)が付与されるため、初月はなんと1,400円(税込)で「サッカーパック」と「月額プラン」をダブルで楽しめる!
月額プランに加入すれば映画・アニメ・ドラマ等が見放題。サッカーもエンタメも楽しみたい方にオススメだ。
- ① 「U-NEXTサッカーパック」はプレミアリーグ、ラ・リーガ1部を全試合配信!
- ② FAカップ、コパ・デル・レイなども独占配信決定!
- ③ 無料トライアル登録&サッカーパック契約で、初月は1,400円!
By Footmedia