アーセナル、パレスに苦戦も開幕2連勝！　約5カ月ぶり先発の冨安健洋は67分に退場

　プレミアリーグ第2節が21日に行われ、アーセナルとクリスタル・パレスが対戦した。

　昨季のアーセナルは248日間首位に立ちながら、最終的にマンチェスター・シティに覇権を譲り、2位フィニッシュとなっていた。雪辱を晴らしたい今シーズンは、ホーム開催の開幕戦でノッティンガム・フォレストを2－1で撃破。最終的には接戦となりながら、しっかりと勝ち点「3」を積み上げた。一方のクリスタル・パレスは敵地でシェフィールド・ユナイテッドと対戦。後半頭にオドソンヌ・エドゥアールが挙げたゴールを守りきり、敵地で白星を飾っていた。

　2連勝スタートを懸けた一戦に向けて、アーセナルは開幕戦からスターティングメンバー1名を変更。右ひざ前十字じん帯を損傷し、長期離脱を強いられたユリエン・ティンバーに代わって、冨安健洋が先発に入った。冨安は今年3月に行われた昨季のプレミアリーグ第26節ボーンマス戦以来のリーグでのスタメン出場となる。一方、クリスタル・パレスは開幕戦と同様の11名が並んだ。

　試合は立ち上がりからアーセナルがボールを握る展開となったが、クリスタル・パレスは奪った後の素早い攻撃でゴールを脅かす。8分には自陣でのボール奪取から素早く右サイドに預けると、ジョルダン・アイェウが対峙した冨安を振り切って強引に右足を振り抜く。ファーサイドを狙った一撃はカバーに入っていたウィリアン・サリバに阻まれた。

　対するアーセナルは29分、敵陣右サイドでジェフリー・シュラップを囲んでボールを奪うと、ブカヨ・サカの左足パスにエディ・エンケティアが反応。巧みなターンから前を向き、角度のないところから左足で狙ったが、シュートは左ポストに嫌われている。36分にはサカとのパス交換からマルティン・ウーデゴーアが横へ渡すと、前に出てきたデクラン・ライスがタイミング良く門を通すパスを供給。抜け出したエンケティアがループシュートを狙うも、シュートはクロスバーを超えてしまった。

　42分にはペナルティエリア手前右寄りの位置からウーデゴーアが強烈なミドルシュートを放ったものの、シュートはGKサム・ジョンストンの好セーブに阻まれた。前半はこのままスコアレスで終了している。

　後半に入ると遂に試合の均衡が破れる。51分、アーセナルは敵陣中央やや右寄りの位置でフリーキックを獲得すると、ガブリエウ・マルティネッリが相手の意表を突くクイックリスタート。反応したエンケティアが飛び出してきたGKジョンストンに倒され、アーセナルがPKを獲得した。キッカーを務めるのはキャプテンのウーデゴーア。冷静にGKの逆に流し込み、アーセナルが先手を取った。

　勢いが増したアーセナルは62分、サカのバックパスを受けたトーマス・パルティが強烈なミドルシュートを放ったが、シュートはGKジョンストンに弾き出される。66分には冨安が左足で出したスルーパスでマルティネッリが左サイドを突破。マイナスへの折り返しに反応したエンケティアの一撃は相手にブロックされる。ルーズボールに反応したカイ・ハフェルツの一撃は枠を外れた。

　その直後のプレーでアーセナルにアクシデントが発生。アイェウの突破を止めようとした冨安に2枚目のイエローカードが提示された。およそ7分前に貰った1枚目のイエローカードはスローイン時の遅延行為だったため、もったいない形で退場処分を受けることに。アーセナルはアディショナルタイムも含めるとおよそ30分ほどの時間を10人で戦うことになってしまった。

　ミケル・アルテタ監督はマルティネッリを下げてガブリエウ・マガリャンイスを投入し、逃げ切りを図る方向にシフト。その後はクリスタル・パレスの猛攻を受け、アイェウ、エドゥアール、タイリック・ミッチェルらに度々肝を冷やされたが、GKアーロン・ラムズデールを中心に守備陣が粘りを見せ、アディショナルタイムの7分も乗り切った。

　試合はこのままタイムアップ。最終的にはウーデゴーアがPKで挙げた1点が決勝ゴールとなり、アーセナルは苦しみながらも敵地で開幕2連勝を飾った。クリスタル・パレスは悪くない試合運びを見せながら、最後までゴールネットを揺らせず、ホーム開幕戦で初黒星を喫している。

　次節は26日に行われ、アーセナルはホームでフルアムと、クリスタル・パレスは敵地でブレントフォードと、それぞれ対戦する。

【スコア】
クリスタル・パレス　0－1　アーセナル

【得点者】
0－1　53分　マルティン・ウーデゴーア（PK／アーセナル）