バルセロナで“10番”を背負うアンス・ファティ [写真]=Getty Images
バルセロナ所属のスペイン代表FWアンス・ファティが、今夏の退団を検討しているようだ。29日、『ムンド・デポルティーボ』や『アス』など複数のスペインメディアが伝えている。
現在20歳のファティはバルセロナの下部組織出身で、2019年8月にわずか16歳298日にしてプロデビューを飾った。デビュー初年度に公式戦33試合の出場で8ゴールをマークするなど存在感を放つと、2021－22シーズンからはアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ（現：インテル・マイアミ）が長く背負った「10番」を着用。しかし、近年は度重なる負傷離脱に苦しみ、継続性のあるパフォーマンスを発揮することができていない。
昨シーズンは公式戦通算51試合に出場し10ゴール4アシストを記録したものの、スタメン起用は14試合に留まるなど、チーム内での序列は必ずしも高いとは言えない。迎えた今シーズンはラ・リーガでここまで3試合に出場しているものの、いずれも途中出場でプレータイムは合計47分間。16歳のU－19スペイン代表FWラミン・ヤマルの方がより多くの出場機会を得ている。
そんなファティを巡っては、かねてから複数のビッグクラブからの関心が明らかになっており、今夏のバルセロナ退団の可能性も取り沙汰されている。これまでは一貫してバルセロナ残留を希望し、他クラブからのオファーには耳を傾けていないと報じられていた同選手だが、移籍市場の閉幕が目前に迫るなか、その状況に変化があったようだ。
報道によると、ファティは継続的な出場機会が得られていない現状を考慮し、トップチーム昇格後初めて他クラブへの移籍を検討している模様。代理人を務めるジョルジュ・メンデス氏に対し、オファーを紹介するよう伝達したようだ。なお、現時点ではトッテナム、チェルシー、ドルトムントの3クラブが同選手の獲得に興味を示しているという。
移籍市場に精通するイタリア人ジャーナリストのファブリツィオ・ロマーノ氏によると、トッテナムがファティにとりわけ強い関心を寄せており、現在は単年レンタルでの獲得に向けてバルセロナとの交渉に臨んでいるとのこと。また、チェルシーについては正式なアプローチこそないものの、依然として同選手の動向を注視しているという。
果たしてバルセロナの若き「10番」は今夏にどのような決断を下すのだろうか。今後の動向に大きな注目が集まる。
By サッカーキング編集部
サッカー総合情報サイト