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三笘薫は16秒で第4位…プレミアリーグにおける途中出場選手の史上最速ゴールを調査

2023.09.27

プレミアリーグで途中投入から最速ゴールを記録した選手たち [写真]=Getty Images

 今季もプレミアリーグで素晴らしい活躍を見せるブライトンの日本代表MF三笘薫が新たな偉業を成し遂げた。

 日本が誇る技巧派ウインガーは、24日に行われたプレミアリーグ第6節のボーンマス戦でまたしてもチームを勝利に導いてみせた。今季のブライトンはクラブ史上初となるヨーロッパリーグ(EL)に参戦しており、ELの初陣から中2日で迎えたこの試合では主力を温存。三笘もベンチスタートとなったが、後半の開始から投入されると即座にインパクトを残した。後半キックオフ直後、相手のミスを見逃さずにセカンドボールを拾うと、新戦力のスペイン代表FWアンス・ファティにボールを預けてそのままゴール前に走り込み、ドイツ人MFマフムド・ダフードが触ったリターンパスを右足のアウトサイドで流し込んだ。時計の針は「45分16秒」。ピッチに立ってから、わずか「16秒」でゴールを奪ったのだ。

 その後も三笘は左サイドで存在感を発揮し、77分には“相棒”のエクアドル代表DFペルビス・エストゥピニャンからのクロスボールを頭で合わせ、この日2点目を記録。チームを3-1の勝利に導き、45分間の出場ながらプレミアリーグ公式のマン・オブ・ザ・マッチに選出された。

 プレミアリーグで自身初となる1試合2ゴールを決めた三笘は、第6節を終えた時点で既に3試合でマン・オブ・ザ・マッチに選ばれているが、これはアーセナルのイングランド代表FWブカヨ・サカの4試合に次ぐリーグ2位の記録だ。さらに、ボーンマス戦での1点目はプレミアリーグの歴史に名を残すものとなった。
 
 投入されてからわずか「16秒」でのゴールは、途中出場の選手としてはプレミアリーグ史上4番目に早いゴールなのだ。これまでのプレミアリーグでは“ゲームチェンジャー”として数々の交代出場選手が結果を残してきたが、今回は最速ゴール記録のトップ5を紹介する。

[写真]=Getty Images

■5位:アンディ・ジョンソン/ジェラール・デウロフェウ

時間:17秒

アンディ・ジョンソン

アンディ・ジョンソン(中央)

 5位の記録は三笘より1秒だけ遅い「17秒」。この記録を持つ選手は複数いる。1人目は、かつてイングランド代表としてもプレーしたFWアンディ・ジョンソン。クリスタル・パレスでゴールを量産したジョンソンは、フルアム時代の2011年4月、ウルヴァーハンプトン戦で79分に投入されると、17秒後にFWボビー・ザモラの落としを右足で蹴り込んでチームを敗戦の危機から救ってみせた。

ジェラール・デウロフェウ

ジェラール・デウロフェウ(右)

 もう1人の「17秒」はFWジェラール・デウロフェウだ。元スペイン代表の快速ウインガーは、ワトフォード時代の2019年3月に行われたマンチェスター・シティ戦でインパクトを残した。66分にFWトロイ・ディーニーと一緒に投入されると、直後のプレーでロングボールをディーニーが落とし、デウロフェウがゴールを奪った。

 しかし、翌日の見出しを飾ったのは対戦チームの快速ウインガーだった。当時マンチェスター・シティに所属していたFWラヒーム・スターリング(現:チェルシー)が後半の立ち上がりからわずか「13分12秒」でハットトリックを達成しており、3-1でマンチェスター・シティを勝利に導いていたからだ。

■4位:三笘薫

時間:16秒


 4位は冒頭に説明した通り、ボーンマス戦の三笘の1点目。試合後にロベルト・デ・ゼルビ監督が「私が就任して以降で最もひどい試合の1つ」と振り返ったように、直近のEL・AEKアテネ戦から先発を9名も変更したチームは普段の軽快なパスワークが影を潜めた。そんなチームを救った三笘について、指揮官は試合後に「間違いなく、ミトマは偉大な選手だ」と称えている。

■3位:アントワーヌ・シビエルスキ

時間:15秒

アントワーヌ・シビエルスキ

アントワーヌ・シビエルスキ(中央)


 三笘を抑えてトップ3に名を連ねたのはフランス人MFアントワーヌ・シビエルスキだ。マンチェスター・シティやニューカッスルでもプレーしたシビエルスキは、ウィガン時代の2008年1月に敵地開催のダービー・カウンティ戦で81分に投入されると、わずか「15秒」で違いを生みだした。マーカス・ベントが頭で落としたボールを右足で蹴り込んで、この試合唯一のゴールをマーク。このシーズン、最終的にウィガンは勝ち点差「4」でプレミアリーグ残留を果たすため、シビエルスキの魔法の一発が残留に大きく貢献したことは言うまでもない。

■2位:サミー・アメオビ

時間:8秒

サミー・アメオビ

サミー・アメオビ


 2位に入ったのは“アメオビ三兄弟”の3番目、FWサミー・アメオビだ。U-21イングランド代表歴を持つウインガーは、ニューカッスル時代の2014年10月、敵地でのトッテナム戦で大仕事をやってのけた。1点ビハインドのニューカッスルは当時22歳のアメオビをハーフタイムに投入。すると、後半キックオフから一度下げたボールを受けたMFジャック・コルバックがDFラインの裏へ絶妙なパスを送り、左サイドのアメオビが猛ダッシュで走り込んで左足で蹴り込んだ。キックオフからわずか「8秒」、たった3本のパスで同点に追いついた。

 さらにニューカッスルは58分にFWアジョセ・ペレスが加入後初ゴールを決めて逆転勝利。実は、アメオビもこれが記念すべきプレミアリーグでの初ゴールだった。アメオビはプレミアリーグの舞台で通算2ゴールしか決めていない。だが、その1つが交代出場選手として歴代2位となる早さでのゴールだった。

■1位:ニクラス・ベントナー

時間:6秒

ニクラス・ベントナー

ニクラス・ベントナー


 途中出場からのプレミアリーグ歴代最速ゴールの記録を持つのは元アーセナルで、デンマーク代表でも活躍したFWニクラス・ベントナーだ。しかも、単なる最速ゴールではなく、“宿敵”トッテナムとのノースロンドン・ダービーで挙げた決勝ゴールというおまけつきだった。

 2007年12月、当時プレミアリーグの首位を走っていたアーセナルは地元のライバルをホームに迎えると、48分にMFセスク・ファブレガスのヒールパスからFWエマニュエル・アデバヨールが右足で流し込んで先制に成功。しかし、66分にFWディミタール・ベルバトフに角度のないところから蹴り込まれ、同点に追いつかれてしまう。さらにPKを献上するも、そこはGKマヌエル・アルムニアがFWロビー・キーンのシュートを止めて何とか難を逃れた。

 勝ち点「3」を取りこぼすと2位のマンチェスター・ユナイテッドに抜かれてしまうアーセナルは、74分にコーナーキックを獲得すると、DFエマニュエル・エブエに代えてベントナーを投入。するとアーセン・ヴェンゲル監督の大胆な采配がぴたりと的中する。セスクの蹴ったコーナーキックを投入されたばかりのベントナーが頭で合わせたのだ。この豪快なヘディングシュートが決勝点となり、アーセナルは首位を堅持。結局、シーズン後半に失速してアーセナルは栄冠を逃すこととなったが、ベントナーの「6秒」は交代出場選手のプレミアリーグ史上最速ゴールとして『ギネス世界記録』にも認定された。

(記事/Footmedia

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By Footmedia

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