ムドリクが試合終了間際に劇的同点弾 [写真]=Getty Images
カラバオ・カップ(リーグカップ)準々決勝が19日に行われ、チェルシーとニューカッスルが対戦した。
今季のカラバオ・カップ準々決勝における最注目カードが始まる。チェルシーはここまで2回戦でウィンブルドンを2-1で、3回戦で三笘薫所属のブライトンを1-0で、ラウンド16ではブラックバーンを2-0で破り、準々決勝まで辿り着いた。2シーズンぶりの決勝進出を目指している。一方、昨季のファイナリストであるニューカッスルは3回戦からの登場となり、初陣でマンチェスター・シティを1-0で破った。ラウンド16ではマンチェスター・ユナイテッドを3-0で下し、昨季決勝のリベンジを達成。2シーズン連続の決勝進出を狙っている。
両者は今季のプレミアリーグで既に1度対戦している。11月25日に開催された第13節、ニューカッスルの本拠地『セント・ジェームズ・パーク』でキックオフを迎えた一戦は、ホームチームが3-0と完勝を飾っていた。
当時のリベンジを狙うチェルシーは、スターティングメンバーにエンソ・フェルナンデス、モイセス・カイセド、ラヒーム・スターリングらが並んだ。一方、プレミアリーグに続きカップ戦でも連勝を目指すニューカッスルは、ブルーノ・ギマランイス、アンソニー・ゴードン、ミゲル・アルミロンらが先発に名を連ねている。
試合は立ち上がりの7分、チェルシーがチャンスを作り出す。右コーナーキックからペナルティエリア手前のコナー・ギャラガーにボールが渡ると、右足でミドルシュートを放つ。カーブのかかった狙い澄ました一撃はクロスバーに嫌われた。
良い試合の入りとなったチェルシーだったが、16分にはミスが発生。敵陣左サイドでレヴィ・コルウィルがバックパスを送ると、これがカイセドの意図とは合わず、カラム・ウィルソンにボールを奪われる。強引にドリブルで持ち運ぶと、1度はブノワ・バジアシーレがカバーしたが、自らの足に当たって跳ね返ったボールが再びC・ウィルソンの元へ。右足できっちりとゴールネットを揺らし、ニューカッスルが先手を取った。
1点ビハインドとなったチェルシーはここから猛攻へ。28分、敵陣左サイドでセカンドボールを拾ったスターリングがドリブルを開始。カイセドとのワンツーでペナルティエリア左に侵入すると、ジャマール・ラッセルズの股下を通してファーサイドを狙ったが、シュートはわずかに枠を外れた。続く29分には右サイドを破ったギャラガーの折り返しから、スターリングがフィニッシュまで持ち込むも、ここはB・ギマランイスにブロックされる。
その直後、チェルシーはE・フェルナンデスに代わってアルマンド・ブロヤを投入。特にE・フェルナンデスに大きな負傷などのアクシデントがあったようには見えなかったが、いずれにしても攻撃的な布陣にシフトすることとなった。すると37分、そのブロヤがゴールを脅かす。自陣でギャラガーがボールを奪ったところからコール・パルマーがスペースを持ち運ぶ。敵陣中央からスルーパスを送ると、抜け出したブロヤがループシュートでゴールネットを揺らした。しかし、ここはブロヤのポジションがオフサイドだったため得点は認められず、ニューカッスルの1点リードで前半は終了した。
後半に入っても試合の様相は変わらず、チェルシーが逆転を目指して怒涛の攻撃を披露。スターリングやニコラス・ジャクソンがゴールに迫るが、なかなかこじ開けるには至らない。67分にはペナルティエリア手前でパルマーからのパスを引き出したギャラガーが、ターンから右足を振ったものの、シュートは枠の外へ。
このプレーから数分後、チェルシーはN・ジャクソンに代えてクリストファー・エンクンクをピッチへ送り出す。プレシーズンで膝をケガした影響で長期離脱を強いられていたエンクンクにとっては、これが嬉しいチェルシーでの公式戦デビューとなった。
その後もチェルシーが数多くのチャンスを作りながら、スコアを動かすことはできずに後半アディショナルタイムに突入。このままニューカッスルが逃げ切るかに思えたが、90+2分に遂にチェルシーに待望の瞬間が訪れる。敵陣右サイド高い位置でチアゴ・シウヴァからのパスを受けたマロ・ギュストが右足でクロスボールを送る。ボックス内でキーラン・トリッピアーの対応が中途半端になると、ルーズボールにミハイロ・ムドリクが反応。ダイレクトでゴールに流し込み、攻め続けていたチェルシーが遂に試合を振り出しに戻した。
試合はこのまま90分間が終了。カラバオ・カップのレギュレーションでは延長戦は行われないため、試合の決着はPK戦に委ねられることとなった。
PK戦では先攻のチェルシーがコール・パルマー、ギャラガーと立て続けに2人成功。後攻のニューカッスルはC・ウィルソンが見事なシュートでゴールネットを揺らしたが、2人目のトリッピアーが枠外へ外してしまう。その後、チェルシーはエンクンクとムドリクがしっかりと決めたが、ニューカッスルはB・ギマランイスの後、マット・リッチーの蹴ったキックがGKジョルジェ・ペトロヴィッチに止められ、PK戦は終了した。
この結果、勝利したチェルシーが準決勝へ駒を進めた。なお、今季のカラバオ・カップでは準決勝のみホーム&アウェイ形式が導入されている。ファーストレグは2024年1月8日、セカンドレグは同21日前後の開催見込みだ。
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By サッカーキング編集部
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