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アーセナルとリヴァプールの上位対決はドロー…終盤に“カウンター返し”でサラーが同点弾

1時間前

サラー(右)が貴重な同点弾 [写真]=Getty Images

 プレミアリーグ第9節が27日に行われ、アーセナルリヴァプールが対戦した。

 今節最大のビッグマッチは、赤を基調とするチーム同士の上位対決だ。ホームチームのアーセナルは、プレミアリーグ開幕後7試合を5勝2分と無敗で駆け抜けるなど、好スタートを切った。だが、前節は前半に退場者を出したことも影響し、ボーンマスに0-2と完敗。カラバオ・カップ(EFLカップ)やチャンピオンズリーグ(CL)も含めた公式戦で今季初黒星を喫した。22日に行われたCL・リーグフェーズ第3節シャフタール・ドネツク戦でも苦戦を強いられたものの、1-0と逃げ切りに成功。嫌な流れを断ち切り、勝ち点が「4」離れたリヴァプールとの決戦に臨む。

 対するリヴァプールは、前節終了時点で7勝1敗の成績を残し、首位を走っている。9月14日に行われた第4節ではノッティンガム・フォレスト相手に0-1とまさかの黒星を喫したものの、残る7試合は全勝。それだけでなく、カラバオ・カップとCLを含む公式戦12試合で11勝とロケットスタートを切っており、アルネ・スロット監督の下で過ごす序盤戦は上々だ。

 プレミアリーグで2試合ぶりの白星を狙うアーセナルは、負傷の影響で戦線を離脱していたブカヨ・サカとユリエン・ティンバーがスタメンに復帰。前節退場処分を受けたウィリアン・サリバが出場停止で、冨安健洋やリッカルド・カラフィオーリらを負傷で欠くセンターバックには、ガブリエウ・マガリャンイスとベンホワイトを起用。トーマス・パルティが“偽サイドバック”の役割を与えられ、右サイドバックに入った。

 一方のリヴァプールは、23日に行われたCL・リーグフェーズ第3節のライプツィヒ戦(○1-0)からスタメン3名を入れ替え。アンドリュー・ロバートソン、カーティス・ジョーンズ、ルイス・ディアスが先発に復帰し、その他はお馴染みの顔ぶれとなった。遠藤航はベンチから出番を待つ。

 試合は立ち上がりの9分、アーセナルが均衡を破る。陣形を整えたリヴァプールに対して、アーセナルは最終ラインでボールを回しながら隙を探っていたが、ホワイトからのロングフィードでサカが最終ラインをブレイク。巧みなタッチで寄せてきたロバートソンをかわすと、ボックス右から左足で撃ち抜いた。アーセナルがファーストチャンスをモノにする形で、先手を取っている。

 リヴァプールとしてはうまく守れていた印象もあるなか、1本のフィードでやられる形となってしまったが、ビハインドの時間を長くは続かせない。18分、左サイドから仕掛けたルイス・ディアスがコーナーキックを獲得すると、トレント・アレクサンダー・アーノルドが右足でインスイングのボールを供給。ニアサイドに飛び込んだL・ディアスが頭で逸らすと、ファーサイドでうまく前に入ったフィルジル・ファン・ダイクが押し込み、試合を振り出しに戻した。

 その後はホームチームが保持の時間を増やしたものの、リヴァプールはそれも想定内と言わんばかりの守備で隙を見せず、手に汗握る探り合いが繰り広げられる。このまま時計の針が進み、前半終盤に差し掛かると、43分に再びセットプレーでスコアが動いた。敵陣右サイドでフリーキックを獲得すると、デクライン・ライスが最終ラインとGKの間に鋭いボールを供給。オフサイドラインに留まっていた選手たちの頭を超えて、ファーサイドに飛び出したミケル・メリーノがヘディングシュートを沈める。メリーノの加入後初ゴールで、アーセナルが勝ち越してハーフタイムに入った。

 後半に入ると、アーセナルにアクシデントが発生。今季ここまでプレミアリーグとCLの全試合にフル出場している“鉄人”のガブリエウがひざを痛め、急きょヤクブ・キヴィオルが送り出される。昨季から最終ラインを支えてきたサリバだけでなく、ガブリエウまでもがピッチに不在となった。

 やや守備的な方向へシフトしたアーセナルに対し、リヴァプールが前に出る時間が続く。サラー、アレクサンダー・アーノルド、ライアン・フラーフェンベルフらが次々とゴールに迫るも、仕留め切ることはできない。71分にはサラーが右サイドを破り、カーティス・ジョーンズがフィニッシュまで持ち込んだが、ここはブロックされて枠には飛ばせず。

 アーセナルはうまくリヴァプール攻撃陣を押さえ込んでいたものの、75分には再びアクシデントが襲う。ティンバーが足を攣ってプレーを続けられず、18歳のマイルズ・ルイス・スケリーが緊急出場。アーセナルはポゼッションの時間こそ減らしたが、1点リードを保って終盤に突入する。

 直後の80分にはそのルイス・スケリーが絡んでアーセナルがカウンターへ。左サイドでルイス・スケリーからのパスを引き取ったガブリエウ・マルティネッリがボックス内に侵入しようと試みるも、ここはイブライマ・コナテが圧巻のスピードで寄せ、ボールを奪い取る。

 ここからリヴァプールがカウンター返し。ドミニク・ソボスライとのワンツーで前進したアレクサンダー・アーノルドが背後のスペースへ流し入れると、最前戦がヌニェスがボックス右へ侵入。マイナスへ落とすと、最後はサラーが左足で難なく流し込み、リヴァプールが再び同点に追いついた。

 スコアをイーブンとされたアーセナルは、85分に投入されたガブリエウ・ジェズスが終盤にゴールに迫る場面を作る。90分にはジェズスがネットを揺らしたものの、直前のプレーでファウルが確認されて得点とはならず。勝ち越しゴールは奪えずにタイムアップを迎えた。

 アーセナルリヴァプールによる注目の上位対決は痛み分けのドローで終了。前日に行われた今節をマンチェスター・シティが勝利で終えたことで、リヴァプールは2位に陥落。アーセナルも3位につけているが、両者の勝ち点差は「4」のまま。遠藤は後半アディショナルタイムよりピッチに立った。

 この後、両チームは30日にカラバオ・カップ4回戦が控えている。アーセナルは2部のプレストン・ノースエンドと、リヴァプールは三笘薫が所属するブライトンと、ともに敵地で対戦する。

【スコア】
アーセナル 2-2 リヴァプール

【得点者】
1-0 9分 ブカヨ・サカアーセナル
1-1 18分 フィルジル・ファン・ダイクリヴァプール
2-1 43分 ミケル・メリーノアーセナル
2-2 81分 モハメド・サラーアーセナル

【スターティングメンバー】
アーセナル(4-4-2)
GK:ラヤ
DF:トーマス、ホワイト、ガブリエウ(54分 キヴィオル)、ティンバー(76分 ルイス・スケリー)
MF:サカ(85分 ジェズス)、ライス、メリーノ、マルティネッリ(85分 ヌワネリ)
FW:ハヴァーツ、トロサール

リヴァプール(4-2-3-1)
GK:ケレハー
DF:A・アーノルド、コナテ、ファン・ダイク、ロバートソン(63分 ツィミカス)
MF:フラーフェンベルフ、マック・アリスター(63分 ソボスライ);サラー、C・ジョーンズ(90+1分 遠藤航)、L・ディアス(63分 ガクポ)
FW:ヌニェス

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