ブライトン、ニューカッスルとの120分間の激闘を制しFA杯8強入り！　三笘薫は後半終了間際に途中交代

　FAカップ5回戦が2日に行われ、ニューカッスルとブライトンが対戦した。

　現在プレミアリーグで6位につけるニューカッスルと、8位につけるブライトンが激突。ここまで、ニューカッスルは3回戦でブロムリー（4部）を3－1で、4回戦で岩田智輝が所属するバーミンガム（3部）を3－2で下し、5回戦へ駒を進めた。一方で、ブライトンは3回戦でノリッジ（2部）を4－0で粉砕しており、4回戦ではチェルシーとの接戦に2－1で勝利。同試合で決勝ゴールを挙げていた三笘薫は、ニューカッスル戦もスターティングメンバーに名を連ねた。

　試合は22分に均衡が破れる。ペナルティエリア手前でセカンドボールを拾ったジョエリントンがボックス左へ斜めのパスを差し込むと、ボールを受けたティノ・リヴラメントに対してヤンクバ・ミンテが遅れてタックル。このプレーにファウルが取られ、ニューカッスルがPKを獲得した。負傷から戻ってきたアレクサンデル・イサクがキッカーを務めると、ゴール左に強烈な一撃を叩き込み、ニューカッスルが先手を取った。

　ブライトンとしては1点を追いかける展開を強いられるも、このままハーフタイムに突入することは許さない。44分、右サイド自陣からのスローインを受けたミンテがダイレクトで落とすと、前を向いてボールを受けたジョアン・ペドロがタイミングを見てスルーパスを供給。見事な動き直しによって抜け出したミンテが左足で狙うと、シュートは寄せてきたキーラン・トリッピアーに当たってゴールに吸い込まれる。PKを献上したミンテが“取り返す”一撃を沈め、ブライトンが試合を振り出しに戻してハーフタイムに突入した。

　後半へ入ると、最初のチャンスはブライトンが構築。55分、敵陣でルーズボールを拾ったJ・ペドロが右足を振り抜くも、シュートはGKマルティン・ドゥブラフカが阻まれる。対するニューカッスルは68分、コーナーキックのこぼれ球を拾ったところから左サイドを崩し、ジョー・ウィロックにチャンスが到来するも、ヘディングシュートはジャストミートできない。

　両チーム後半に得点は奪えないまま終盤に突入すると、83分にはニューカッスルにアクシデント発生。オフサイドの笛が吹かれたあと、プレーを続けようとしたゴードンに対してヤン・ポール・ファン・ヘッケが寄せていくと、ゴードンが後ろから押し倒してしまい、レッドカードが提示される。ニューカッスルが数的不利に立たされる。

　後半アディショナルタイムに入る直前には、三笘が足を痛めたか、もしくは足を攣ったような仕草を見せ、ソリー・マーチとの交代でピッチを後にする。その直後にはタリク・ランプティがジェイコブ・マーフィーへのファウルで、この日2枚目のイエローカードを受け、退場処分に。数的同数の戦いとなると、このプレーで得たフリーキックから、ブルーノ・ギマランイスの蹴ったボールをファビアン・シェアがダイレクトでボレーシュートを叩き込んだが、オフサイドのため得点は認められない。

　結局、90分間で決着はつかず、試合は延長戦に突入。延長前半もゴールネットは揺れなかったが、後半に入ると遂に次の1点が生まれる。左サイドでボールを奪ったところから、J・ペドロ、ブラヤン・グルダを経由して、右サイドのマーチにボールが渡ると、マーチは左足でスルーパスを供給。ボックス右のスペースへ抜け出したダニー・ウェルベックが冷静にゴールネットを揺らし、ブライトンが逆転に成功した。

　試合はこのままタイムアップ。両者退場者を出し、延長戦にまでもつれ込んだ激闘をブライトンが制し、ベスト8入りを確定させた。なお、準々決勝は3月29日の週末開催予定となっている。

【スコア】
ニューカッスル　1－2　ブライトン

【得点者】
1－1　22分　アレクサンデル・イサク（ニューカッスル）
1－1　44分　ヤンクバ・ミンテ（ブライトン）
1－2　114分　ダニー・ウェルベック（ブライトン）