移籍が噂されているレアル・マドリードに所属するスペイン代表GKイケル・カシージャスが、同クラブに残留する可能性が高まった。19日付のスペイン紙『マルカ』が報じている。
前節バルセロナにリーグ戦の優勝を決められ、無冠のシーズンとなったレアル・マドリード。23日に行われるリーガ・エスパニョーラ最終節では、ホームでヘタフェと対戦する。この試合はオフシーズン前の最後の公式戦となるが、移籍が噂されるカシージャスにとっては、クラブでの最後の公式戦となる可能性があった。
今シーズンのカシージャスは、チャンピオンズリーグ準決勝で対戦したユヴェントス戦を除き、シーズンのほとんどの期間にわたり一部のサポーターから野次を受けている。9日に行われた前回のホームゲームのバレンシア戦でも、試合中は常にブーイングと野次が向けられていた。また、クラブはマンチェスター・Uに所属するスペイン代表GKダビド・デ・ヘアの獲得を目指していると見られ、一部ではカシージャスが代わりにクラブを退団するのではないかと報じられている。
20日に34歳の誕生日を迎えたカシージャスは、1999年のトップデビュー以降レアル・マドリード一筋を貫き、チームの主将も務めるクラブの象徴的な存在となった。同クラブでは通算で724試合に出場しているが、クラブのレジェンドである元スペイン代表FWラウール・ゴンサレス(現・ニューヨーク・コスモス)が持つ741試合の記録には今のところ届いていない。
しかし、同選手とレアル・マドリードとの契約は2017年6月30日まで残されているため、カシージャスはラウールの記録更新を目指し、野次を受けながらもレアル・マドリードでプレーすることを決めたようだ。
昨シーズンのカシージャスは、残留か否かに揺れて不調が続き、野次が飛ばされる以前から落ち着いたプレーを披露できなかった。一方で、ファンとの関係が悪化しても同選手の残留を信じている人々は多いだけに、来シーズンもキャプテンマークを腕に巻き名誉挽回を図りたいようだ。