CLで疑惑の“ひそひそ話”…ピケ、累積警告のイエローは意図的?

ピケ

CLアーセナル戦でウェルベックにタックするバルセロナDFピケ(左下)[写真]=Getty Images

 23日に行われたチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦ファーストレグで、アーセナルを0-2で下したバルセロナ。アルゼンチン代表FWリオネル・メッシが7試合目にして、チェコ代表GKペトル・チェフからゴールを奪ったことが日本でも広く伝えられたが、今現地ではそれとはちょっと違ったことが話題になっているという。

 それは、同試合でスペイン代表DFジェラール・ピケが受けたイエローカードについてだ。この日、先発フル出場を果たし、アルゼンチン代表MFハビエル・マスチェラーノとセンターバックを組んだピケ。85分、イングランド代表FWダニー・ウェルベックに対してファールを犯してしまい、ジュネイト・チャクル主審から警告を受けているのだが、意図的にイエローカードをもらったのではないかと現地では報道されているのだ。

 ピケはグループステージの第1節と第5節のローマ戦でそれぞれイエローカードを受けており、このアーセナル戦では累積警告による出場停止にリーチがかかっていた(CLでは初めの3枚で1試合の出場停止)。

 この時、バルセロナはすでに2点のリードを持っていた。アウェーでの0-2は、準々決勝進出に向けてかなり希望の持てるスコアだ。そのため、このタイミングでピケは意図的にイエローカードをもらいにいき、出場停止処分をセカンドレグで”消化”しようとしたのではないかと噂されているわけだ。

 そのことを裏付けるようなシーンもあった。83分にメッシがPKで試合を決定付ける2点目を決めた直後、両手を上げて喜びを露わにするルイス・エンリケ監督。すると、隣りに座っていたアシスタントコーチがエンリケ監督に何かを囁き、両者は手で口を隠しながら何やら“ひそひそ話”を始めた。そして、同監督はすぐにピケをピッチ脇に呼び、読唇術で他人から読み取られないように、口を押さえて何らかの指示を与えていたのだ。

 ピケがウェルベックに激しいタックルをしたのはこの直後だった。メッシのゴールから102秒後、アーセナルボールでキックオフしてからわずか38秒後。こうしたことから、現地ではこのイエローカードがエンリケ監督の指示だったのではないかと疑問視されている。

 試合後、このことを問われたエンリケ監督は「あれは意図的なものではない。あのファウルを見た人全員が知っている」と答え、疑惑を否定した。

 UEFA(欧州サッカー連盟)では、イエローカードを意図的にもらいにいった選手に対しては最低でも2試合の出場停止処分を科すことがレギュレーションに記されている。しかし、イギリス紙『テレグラフ』によれば、証拠不十分としてUEFAはピケの処分を下さない構えであるという。

(記事提供:Qoly)

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