かつてバルセロナからレアル・マドリードへの“禁断の移籍”を経験した元デンマーク代表のミカエル・ラウドルップ氏が、古巣2チームの現況について自身の見解を示した。
スペインのラジオ局『Cadena COPE』とのインタビューに応じたラウドルップ氏はまず、両チームの大黒柱であるバルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシとレアル・マドリードのポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドのどちらが優れているかというお約束の質問を受けると、慎重に言葉を選びながら回答を行った。
「2人は8年ほど前から世界最高の選手として双璧を成している。しかし、どちらかと言われれば、私は自分のプレースタイルからしてメッシを選ぶ。クリスティアーノは全てを兼ね備えた完成された選手で、メッシは純粋な才能の塊だ。そう、私の時代のマラドーナのようにね。メッシにはクリスティアーノにはないプレーのビジョンがある」
![ラウドルップ氏はメッシとC・ロナウドの比較論について自身の見解を明かした [写真]=Getty Images](https://www.soccer-king.jp/wp-content/uploads/2016/09/messi_ronaldo.jpg)
ラウドルップ氏はメッシとC・ロナウドの比較論について自身の見解を明かした [写真]=Getty Images
また、「世界で最も優れたミッドフィールダーは?」と聞かれたラウドルップ氏は、バルセロナのスペイン代表MFアンドレス・イニエスタとレアル・マドリードのクロアチア代表MFルカ・モドリッチと如才なく両チームから1人ずつを選んだ。
「もし私が監督として中盤に2選手を補強できるなら、イニエスタとモドリッチを獲得する。彼らは世界で最も重要な中盤の選手だ」
両チームは今シーズンのリーガ・エスパニョーラで、5シーズン振りの優勝を目指すレアル・マドリードが開幕3連勝を達成したのに対し、3連覇を狙うバルセロナは第3節で早くも初黒星を喫した。ラウドルップ氏は、R・マドリードの充実振りを強調する一方で、主力を温存してホームで昇格組のアラベスに敗れたバルセロナに警笛を鳴らした。
「レアルはとても充実した戦力を有している。とりわけ控えメンバーのレベルが非常に高く、弱点はどこにも見つけられない。一方、アラベス戦でのバルサには本当に驚かされた。代表戦による疲労蓄積として有名な“FIFAウィルス”のことはもちろん知っているが、その影響は普通ならアウェーの試合で出るものだ。それゆえ、バルセロナはあの一戦には勝利していなければならなかった。メッシやルイス・スアレスがいないからといって、ホームでアラベスに勝てないのは問題だ」
文=北村敦