レアルは、ビジャレアル、ラス・パルマス、ドルトムントといずれも黄色を基調とするチーム相手に3試合連続ドロー [写真]=Getty Images
チャンピオンズリーグ・グループステージ第2節の目玉となる大一番で、アウェイでドルトムントと2‐2で引き分けたレアル・マドリードだが、現王者ながら2度のリードを守れなかった姿は、スペインだけではなく国外のメディアにも関心をもって伝えられている。
まず、フランス紙『L’Equipe』は、試合終了間際の87分に同点弾を浴びたレアル・マドリードの詰めの甘さを指摘する一方で、ドルトムントとのアウェーでの試合には相性が悪いことに言及した。
「レアル・マドリードは後悔していることだろう。2度に渡るリードにより全てを終わらせたかと思った彼らは、ドイツのチームの精神力を計算するのを忘れてしまった。ドルトムントは、激しさに溢れた決定機の多い試合において、内容に相応しいドローをもぎ取った。ドルトムントを訪れるのは今回で6度目のレアル・マドリードだが、まだ1度も勝利を手にしていない」
また、「クリスティアーノ・ロナウドがいてもダメ」と題打つなど、レアル・マドリードがエースの復帰から公式戦3試合連続ドローを喫したことにスポットを当てたイタリア紙『Gazzetta dello Sport』は、その一方で昨シーズン終盤から20試合黒星を喫していないことも強調した。
「ドルトムントとマドリーによる一戦は、いつも通りのエンターテインメントとなった。ドルトムントはヨーロッパ王者を相手に2度のビハインドを追い付くことができた。一方、マドリーは全ての大会における無敗記録を20試合に伸ばした」
一方、アルゼンチン紙『Ole』は、「ドイツのチームを相手に慢心してはならない」との教訓を掲げながら、レアル・マドリードにとっては消化不良の試合になったとの見解を示した。
「アウェーでのドローは重大な取りこぼしではないし、ドイツの強豪が相手ともなれば尚更だ。しかし、自分達がディフェンディング・チャンピオンであることや、勝利が目前だったことを考えれば、実りの薄い結果だったと言えるだろう」
そして、「黄熱病にやられた」との面白いタイトルを掲げたブラジル紙『Globoesporte』は、白い巨人(レアル・マドリードの愛称)の3試合連続ドローの相手がビジャレアル、ラス・パルマス、ドルトムントといずれも黄色を基調とするユニフォームのチームであることに注目した。
「3試合連続で取りこぼしをしたレアル・マドリードだが、興味深いことに、その対戦相手は同じカラーを持つ3チームだった。前半は良い内容の戦いを見せたドルトムントは、後半に入り一旦はパフォーマンスが落ちたものの、最後になって持ち直すことができた」
文=北村敦