エイバル乾をスペイン紙が特集「活躍を期待し続けるファンの思いに応えられる」

『MARCA』紙はチームでレギュラーの座を失っている乾の現状を分析した [写真]=Getty Images

 スペイン最大のスポーツ紙である『MARCA』が、リーガ・エスパニョーラで2年目の挑戦を迎えたエイバルのMF乾貴士の特集記事を組んだ。

「タカシ・イヌイは、エイバルでの2シーズン目は未だに本領を発揮できずにいる」と書き出した同紙は、まず始めにチームでレギュラーの座を失っている乾の現状を分析した。

「昨シーズンはクラブ史上最高額の移籍金で加入したイヌイが、今シーズンは攻撃陣で最も序列が低い選手の1人となっている。ケコとサウール・ベルホンが退団した今シーズンは、チームの顔の1人になるはずだと注目されていたが、実際はそのようにはなっていない。この夏加入したペドロ・レオン、ベベ、ルベン・ペーニャの方が、ホセ・ルイス・メンディリバル監督にとって優先順位が高いというのが現状だ」

 同紙はまた、メンディリバル監督のコメントを引用して、今の乾に足りないのは攻撃面での積極性や爆発力であることを指摘した。

「彼はお人好し過ぎる。自分でドリブル突破を試みるよりも、味方への簡単なパスを好んでしまう。もっと縦に鋭い選手にならなければならない。図々しくなって、ボールを持った時にはもっと色々な事にチャレンジして欲しい」

 一方、「話す方はまだ苦労しているものの、聞く方は完璧に理解している」と乾のスペイン語でのコミュニケーション能力の向上に言及した同紙は、守備面の適合に関しては評価されていることをメンディリバル監督の発言をもって説明した。

「イヌイは加入当初はディフェンスが非常に弱かったが、この点については大きく進歩した。現時点では、攻撃面よりも守備面の方が我々の期待しているレベルに近い」

 同紙は最後に、「彼は非常に頭が良く、努力を惜しまない青年であり、我々が要求したことを真っ先に理解してくれる」との指揮官からの賛辞を紹介すると共に、今後の巻き返しに期待を寄せて記事を締めくくった。

「本拠地イプルアはイヌイを待っている。彼はピッチ上での疲れ知らずのハードワークにより、『最高のイヌイを見たい』と活躍を期待し続けているファンの思いに応えられるはずだ」

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