ラウール氏は94-95シーズンに17歳でレアルでトップデビューを果たした[写真]=Getty Images
レアル・マドリードの歴史的なストライカーである元スペイン代表のラウール・ゴンサレス氏が、この度行われた母国紙『Marca』とのインタビューで、12年前のトップチームでのデビューを振り返った。
ホルヘ・バルダーノ監督時代の1994年10月29日、アウェーのサラゴサ戦でトップチームのデビューを飾ったラウール氏は、スタメン出場を言い渡された時の驚きをこう説明した。
「あの時の自分はまだCチームに所属しており、たまにトップチームの練習に合流する程度だった。ところが、試合前日になってバルダーノ監督から『明日はトップチームに帯同し、スタメンで出場して貰う』といきなり言われた。本当にびっくりしたけれども、17歳の自分にとっては特別な瞬間だった」
レアル・マドリードでもスペイン代表でも主将を務めるなど、常に多くの視線を向けられて来たラウール氏だが、トップチームでのデビューを迎える前は極度に緊張したことを告白した。
「自分の姿がテレビや新聞紙面を賑わせ、あまりに多くの人々から注目を浴びてナーバスになった。自分がするのは、それは3部やユースのカテゴリーだったとはいえ、人生を通じて親しんで来たフットボールをプレーする以上のことはなかったにも係らずね。サラゴサへの移動中のバスではぐっすり眠れたけれども、試合当日の朝になってスポーツ紙の一面を見たら、不安と興奮が入り混じった感情が再び巻き起こった」
一方、デビュー戦ではノーゴールに終わり、チームも2‐3で敗れたラウール氏だが、大きな手応えを掴んで試合を終えることができたという。
「デビュー戦を終えての感触は、試合を楽しみながら自分の力を披露できたというポジティブなものだった。普段なら入るシュートを何本か外してしまったけれども、自らチャンスを作ることもできたしね」
ラウール氏はその言葉通り、翌週にホームで行われたアトレティコ・マドリードとのダービーでは、初ゴールを含む3得点に絡むなどチームの4‐2の勝利に貢献。その後は、1980年代後半の黄金期よりチームを支え続けて来たエミリオ・ブトラゲーニョからポジションを奪う形でエースの座を引き継ぎ、期待の若手から伝説のストライカーへと変貌して行くことになる。
文=北村敦