C・ロナウド(左)がイスコ(右)を称賛した [写真]=Real Madrid via Getty Images
19日のリーガ・エスパニョーラ第12節でアトレティコ・マドリードと対戦し、3-0と快勝したレアル・マドリード。敵地ビセンテ・カルデロンでの“マドリード・ダービー”では、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドがハットトリックを達成して千両役者ぶりを発揮した。しかし、同選手以上にサポーターの心を掴んだのがスペイン代表MFイスコだろう。
複数の主力の欠場に伴い、[4‐3‐3]から[4‐2‐3‐1]へシステムを変更したレアル・マドリードは、C・ロナウドの後方・トップ下の位置でイスコが先発メンバーに名を連ねた。背番号「22」はテクニックや広い視野を活かし、攻撃をけん引してみせた。
この働きを手放しで喜んでいるのがジネディーヌ・ジダン監督。チャンピオンズリーグ(CL)グループステージ第5節スポルティング戦の前日会見でも、改めてイスコを称賛するとともに、さらなる活躍に期待を寄せた。
「ダービーでのイスコは驚異的だった。昔から“10番”としてプレーしてきた彼にとって、最も気分良くプレーできるベストポジションがトップ下であることは間違いない。しかし、彼はそれ以外の多くのポジションでも十分に働けるので、この試合も含めた今後のパフォーマンスに期待したい」
また、ダービーでハットトリックを決めたC・ロナウドでさえも、本当の主役はイスコだったと感じているという。事実、試合後に報道陣からコメントを求められたC・ロナウドは、「今日は自分よりも彼の日だ」と述べ、天才的なプレーを披露したイスコにインタビューを任せている。
ダービーでの勝利により首位の座を固めただけでなく、昨シーズンから続いている公式戦連続無敗記録を「29」に伸ばしたレアル・マドリード。イスコをトップ下で起用するという、信頼できるオプションを手にしたことで、盤石の戦いに一段と磨きがかかりそうだ。
文=北村敦