10日に行われたリーガ・エスパニョーラ第15節で、デポルティーボ相手に3-2の勝利を収めたレアル・マドリード。連続無敗試合を「35」とし、1988-89シーズンに打ち立てた34試合無敗という従来のクラブ記録を更新した。ただし、無敗街道をひた走るチームにおいて、波に乗り切れない選手がいるようだ。
11日付のスペイン紙『アス』によると、その選手とはブラジル代表DFダニーロだという。同選手は、2015年夏にDFとしてはクラブ史上最高額の3150万ユーロでポルトからレアル・マドリードに加入。左右両方のサイドバックとしてプレーできるが、加入から約1年半が経過した今も定位置を掴みきれていない。スペイン代表DFダニエル・カルバハルとブラジル代表DFマルセロが引き続き両サイドバックのレギュラーを務めており、ダニーロは今シーズンここまで公式戦9試合の出場にとどまっている。
さらにバツの悪いことに、ダニーロが出場した試合でチームは必ず失点しているという。レアル・マドリードは今シーズン公式戦24試合を戦い、4試合で完封を達成しているが、ダニーロはいずれの試合にも出場しなかった。もちろん、失点の原因はダニーロ1人だけにあるわけではない。だが『アス』は、同選手がプレーしている時の方が失点する確率が高いというデータを紹介している。
同紙によると、ダニーロがプレーしていないとき、チームは“74分おき”に失点しているが、プレーしているときには“64分おき”に失点しているという。これらのデータをもとに、『アス』は「今シーズンの出場時間数がチームで20番目の低さにあるのは、不思議なことではない」と、ダニーロに辛辣な評価を下している。
10日のデポルティーボ戦では、スタメン出場を果たしながらも、リーグ戦では今シーズン初の途中交代を命じられたダニーロ。厳しい状況が続くが、同選手は2011年に日本で行われたFIFAクラブワールドカップでサントスの一員として来日し、当時の同僚であったブラジル代表FWネイマール(現バルセロナ所属)らと共に準優勝に輝いている。思い出の地に帰還する今回、再び出場機会を掴み、「出場するとチームが失点する」というジンクスを打破することはできるだろうか。
(記事/Footmedia)