元スペイン代表FWモリエンテス氏が“現役復帰”を発表…その真意とは？

　元スペイン代表FWフェルナンド・モリエンテス氏が突如、現役復帰を発表した。スペイン紙『ムンド・デポルティーボ』などが28日に伝えている。

　今年4月に40歳となったモリエンテス氏は、スペイン代表として1998年のフランス大会と2002年日韓大会の2度のワールドカップに出場。計8シーズン在籍したレアル・マドリードでは、3度のチャンピオンズリーグ（CL）制覇を経験した。そして、2010年夏に現役を引退して以降は、指導者の道に進んでいた。

　今回、モリエンテス氏の入団を発表したのは、FC東京に所属するMF田邉草民が2013年から2シーズンにわたってプレーしていたサバデル。現在、スペイン3部リーグに在籍する同クラブは、28日にモリエンテス氏本人からのメッセージ入りの動画を公式ツイッターに投稿した。

Per cada RT que obtingui el tweet del fitxatge de Fernando Morientes es donarà un cèntim a l'Hospital Parc Taulí de Sabadell (@parctauli). pic.twitter.com/MDX2LDvVBP

— CE Sabadell (@CESabadell) December 28, 2016

　モリエンテス氏は、2015年1月に自身の息子が所属していたサンタ・アナというクラブで半年限定の現役復帰をしたことがあり、今回はそれに続く2度目の現役復帰かと思われた。しかし、サバデル入団の発表は、“フェイク”だったようだ。

　実は、12月28日はスペインの“エイプリルフール”に当たる日。この日は嘘が許され、サバデルはこの風習を利用した慈善活動を計画したのだ。同クラブは、モリエンテス氏の入団を伝えるツイートが1回リツイートされる毎に、100分の1ユーロにあたる1セント（約1.2円）が地元の病院に寄付されるというチャリティーキャンペーンを行った。

　最初の投稿から12時間以上が経過した日本時間午前7時現在、リツイートの総回数は3000を突破。1リツイートあたりの寄付金額も10セント（約12円）に増額され、寄付総額は300ユーロ（約3万6000円）以上に達している。

（記事／Footmedia）