チアゴ(左)の父マジーニョ氏(右)が、息子についての思いを語った [写真]=Bongarts/Getty Images
バイエルンに所属するスペイン代表MFチアゴ・アルカンタラの父親である元ブラジル代表のマジーニョ氏が、息子が将来的にバルセロナへ復帰する可能性について、自身の見解を示した。
チアゴは2013年夏、カンテラ(下部組織)時代から8シーズン過ごしたバルセロナに別れを告げ、恩師のジョゼップ・グアルディオラ監督(当時)が率いるバイエルンに移籍。カルロ・アンチェロッティ監督が指揮官に就任した今シーズンもレギュラーの座を掴んでいる。
バルセロナに復帰すれば、弟のブラジル代表MFラフィーニャと再びチームメイトになるチアゴ。だが、スペインのラジオ局『Cadena SER』でのインタビューに応じたマジーニョ氏は、現時点ではバルセロナ復帰の可能性はほとんどないと説明した。
「我々はプロだ。喜びや怒りといった一時的な感情に流されることはない。チアゴはバイエルンの選手であり、クラブのために全力を尽くしている。彼は現状に満足しているし、契約もまだ残っている」
マジーニョ氏はその一方で、息子の姿を再びバルセロナで見てみたいという願望を告白した。
「チアゴがいつの日かバルサに戻ってくれれば嬉しいね。彼はここで選手としての基礎を全て叩き込まれた。バルサのDNAを持った選手なんだよ。また、フットボールの世界は移り変わりが激しい。扉は全ての選手に開かれており、将来のことは誰にもわからない」
チアゴがバルセロナを退団した理由の一つは、同クラブから冷遇されたためだとも言われている。しかし、兄弟の共演に期待を寄せたマジーニョ氏は、チアゴにはバルセロナに対する遺恨は全くないことを強調した。
「私の2人の息子がここで再び一緒になる日が来るかどうかは、神のみぞ知るところだ。いずれにしても、チアゴにはバルセロナへの恨みなど全くない。むしろ、自分を一人前の選手に育ててくれたことを常に感謝している」
兄はスペイン代表でバイエルン所属、弟はブラジル代表でバルセロナ所属と、同じ血を分けながら異なる道を歩んでいるチアゴとラフィーニャ。自身も一流選手だった父マジーニョ氏が思いを馳せるように、2つの才能が再びピッチで融合する日は果たして訪れるのだろうか?
文=北村敦