バルセロナは今シーズン、左サイドバック(SB)の人選に頭を悩ませていたのかもしれない。昨夏、周囲の期待を背負って移籍してきたフランス代表DFリュカ・ディニュは今シーズンリーガ・エスパニョーラで17試合に出場しているが、スペイン代表DFジョルディ・アルバの牙城を崩せなかった。同じく同代表DFジェレミー・マチューはけがに苦しんでいる。
しかし一方で、“元バルセロナ”の左SBであるU-21スペイン代表DFアレハンドロ・グリマルド(ベンフィカ)、元ブラジル代表DFマクスウェル(パリ・サンジェルマン)、元ブラジル代表DFアドリアーノ(ベシクタシュ)は、移籍先のチームで活躍を見せた。
21歳グリマルドは、2016年の1月にバルセロナを去り、2015-16シーズンはベンフィカでリーグ戦優勝を果たした。そして今シーズンは10月から4月までけがをしていたのだが、その時期を除きルイ・ヴィトーリア監督にとって同選手はレギュラー枠を獲得。ベンフィカは、5月28日のカップ戦、タッサ・デ・ポルトガルの決勝でヴィトーリアを2-1で下し優勝し、その試合でグリマルドは優勝の鍵となる活躍を見せた。今シーズンはリーグ戦で14試合に出場し、その中の試合でスタメン・フル出場は13試合となっている。
トルコでは、アドリアーノがバルセロナを離れた2016-17シーズン、ベシクタシュでスュペル・リグを制覇。今シーズンはリーグ戦30試合に出場、24試合でスタメン出場を果たした。
“ベテラン”マクスウェルは、2012年にパリ・サンジェルマンに移籍。5月27日に行われたクープ・ドゥ・フランス決勝アンジェ戦では、フランス代表DFレイヴァン・クルザワがけがをしていたことによりスタメン出場を果たし勝利を収めた。通算37個のタイトルを獲得したマクスウェルは、この試合を最後に現役を引退した。
ルイス・エンリケ監督が退任、エルネスト・バルベルデ監督が新監督に就任したバルセロナは、今夏の移籍市場でチームのさらなる改革に動くと予想されており、左SBの顔ぶれがどうなるのか気になるところだ。
(記事提供:ムンド・デポルティーボ日本語版)