6月24日に30歳を迎えたメッシ [写真]=Power Sport Images/Getty Images
6月24日に30歳の誕生日を迎えたバルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ。三十路を迎えた同選手の今後のパフォーマンスが注目されるが、今シーズンすでに、ある変化が生じていたようだ。イギリス紙『デイリー・メール』が24日に伝えている。
メッシは今シーズンのリーガ・エスパニョーラで37ゴールを奪い、4年ぶり通算4度目の得点王に輝いた。また、8年連続で公式戦40ゴール以上を記録。ゴールゲッターとして能力を改めて世に知らしめた。
ただし、得点エリアを分析すると、これまでにない傾向が明らかになったようだ。同紙によると、メッシが公式戦で挙げた54ゴールのうち、ペナルティエリア内からの得点率は74.07パーセントを記録。2004-05シーズンのトップデビュー以降でワーストの数値だったという。一方、ペナルティエリア外からの得点数はキャリアハイの「14」を記録しており、ミドルシュートやロングシュートといった“長距離砲”を新たな得点パターンとして身につけつつあるようだ。
なお、自己最多の公式戦73ゴールを記録した11-12シーズンは、ペナルティエリア内からの得点率が94.52パーセントを記録。また、ペナルティエリア外からの得点数はわずかに「4」と、当時は得点エリアがかなり限定されていた。
ただ、こうした変化はメッシ自身の「ストライカーとしての進化」と捉えることができる一方で、チームが志向するサッカースタイルに影響を受けたとも考えられる。14年夏にルイス・エンリケ監督が就任して以降、バルセロナは前線の3トップを最大限に生かすため、高速カウンターを導入。相手の守備陣形が整う前に攻め切ることが多くなった。また、ウルグアイ代表FWルイス・スアレスの加入に伴い、メッシの基本ポジションは最前線の中央から3トップの右へ移動。ゴールから少し遠ざかってプレーを開始することとなった。チームの新たな戦い方に順応させていった結果、メッシはミドルシュートやロングシュートを多用するようになり、同パターンでのゴールが多くなったのかもしれない。
来シーズンは、エルネスト・バルベルデ新監督のもとで新たなスタートを切るバルセロナ。“クライフ・イズム”を知る新指揮官がどのようなスタイルを採用するのか。また、チームのエースであるメッシのプレーにどのような影響を与えるのか。30歳を迎えた“天才”にはさらなる注目が集まりそうだ。
(記事/Footmedia)
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