大ケガから復帰したアセンホ、バルサGKとの“絆”を語る「背中を押してくれた」

アセンホ シュテーゲン

テア・シュテーゲン(右)との絆を語るアセンホ(左) [写真]=Getty Images

 左ひざの大ケガから復帰を果たしたビジャレアルのスペイン代表GKセルヒオ・アセンホが、リハビリの間に芽生えたバルセロナのドイツ代表GKマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンとの絆を披露した。

 これまで左右両ひざを度々負傷して来たアセンホは、今年2月26日に行われた昨シーズンのリーガ・エスパニョーラ第24節のレアル・マドリード戦で、キャリア4度目となる前十字じん帯の断裂に見舞われた。だが、苦境を跳ね返し続けて来た28歳の守護神は、先月30日に行われたコパ・デル・レイ4回戦・セカンドレグのポンフェラディーナ戦で9ヶ月振りに復帰した。

 そして、10日に行われた第15節のバルセロナ戦で復帰2戦目を迎えたアセンホは、離脱期間中にシュテーゲンから励まし続けられていたことを告白。精神面で大きな後押しになっていたことを明らかにした。

「僕達は対戦した試合で顔を合わせる程度の関係だった。それにも係らず、彼はつねに僕の回復を本当に気に掛けてくれた。彼がどのような人間性を持っているか、よく分かる話だと思うよ。僕達はゴールマウスを守る仲間が酷い目に遭うことを願っていない。今回の件では、僕が厳しい日々を乗り越えられるよう、シュテーゲンが常に背中を押し続けてくれた」

 また、「彼の活躍は本当に嬉しいよ」と述べたアセンホは、リーガ・エスパニョーラで首位を快走するバルセロナにおける、シュテーゲンの多大な貢献を強調した。

「シュテーゲンはもの凄いレベルのプレーを続け、自身が持つ高いクラスを証明している。それはボルシアMGでも示されていたことなので、バルセロナでも発揮されるのは時間の問題だった。彼は数シーズンに渡り素晴らしいパフォーマンスを見せており、今シーズンは確固たる地位を確立した。バルセロナでプレーするのは非常に難しいけれども、彼はチームに大きな落ち着きをもたらしている」

 大きな危険と背中合わせのGKは、同じポジションを守る選手への共感が人一倍強いとも言われる。意外な友情が明かされたシュテーゲンとアセンホの今シーズン初対戦は、バルセロナが2-0でビジャレアルを下す結果に終わったが、2人はいずれも素晴らしいセーブで試合を引き締めた。両守護神の今後の活躍を見守ると共に、後半戦の対戦でもハイレベルの競演に期待したい。

文=北村敦

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