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【ラ・リーガツアー/3日目】ジローナに祝福を!

2018.10.28

ジローナツアーで得た充実感を、僕はきっと忘れないだろう。

「災い転じて福となす」ということわざがある。厄介ごとが一転して幸福の種に転じることを言うが、今日はまさにそんな一日だったと思う。

 事前のスケジュールによると、ツアー3日目はカタルーニャ州のジローナへと向かい、ジローナFCが使用しているスタジアム『エスタディ・モンティリビ』を訪問。その後、街に出て歴史的な建造物を見てまわるという算段になっていた。

 だが、朝起きて部屋の窓から外を見てみると、雨が音を立てて降っていた。どう見ても、街歩きをするには最悪なコンデションである。僕は鉛色の空を恨んだ。

 僕たちジャーナリスト一行は、バスで『エスタディ・モンティリビ』を目指した。その道中も強い雨はバスの窓を叩き続けていたし、現地に着くと雨の強さは一層増したように感じた。

『エスタディ・モンティリビ』は、クラブカラーの赤を基調とした趣のあるスタジアムだ。収容人数は13,500人ほど。老朽化をきっかけに改修工事を行い、新たに席が増設されたことでキャパシティが広がった。

決して大きくはないが、古き良き街クラブのスタジアムといった感じだ。

 初日のバルサ、2日目のエスパニョールの時と同様に、今日も選手たちのロッカールームに入らせてもらう。何だか当たり前のようにずかずかと足を踏み入れてしまっているが、本来ロッカールームは選手たちにとって聖域のような場所。あらためて、ラ・リーガとクラブのご厚意に感謝したい。

ロッカールームの中央には、懐かしのテーブルサッカーゲームが。選手たちが試合前に遊んでいるのだろうか?

日本でもプレーした“あの”ドゥンビアのユニフォームが壁にかかっていた。

『Som-Hi Girona』は、『行くぞ、ジローナ』という意味。壁に書かれたメッセージが、選手たちを鼓舞する。

 13時からは、この『エスタディ・モンティリビ』でジローナラージョ・バジェカーノの試合がある。もう間もなく選手たちがスタジアムにやってくるということで、僕たちは足早にロッカールームを出た。バスに乗り、街を目指す。

 ところが、この後意外な展開が待っていた。降りしきる雨の影響を考慮して、ラ・リーガが長時間の街歩きを断念。その代わりに、ジローナvsラージョのスタジアム生観戦をスケジュールにねじ込んでくれたのだ。何という荒業。そして何という幸運。

 試合開始までの1時間半ほどの時間で、短縮版の街歩きに出かける。歴史的に価値がある建造物がいくつか点在するジローナだが、実は近年思わぬ形で世界的に名の知れた都市となった。

 皆さんは『ゲーム・オブ・スローンズ』をご存じだろうか。ジョージ・R・R・マーティン著のファンタジー小説シリーズ『氷と炎の歌』を原作とするテレビドラマであり、放送国のアメリカのみならず、世界中で大人気のドラマだ。

 さも昔から知っているかのように語っているが、僕はこのドラマの存在をまったく知らなかった。2011年から放送が始まり、今現在も続いている人気作であることを考えると、どうやら僕のアンテナの感度が悪かったらしい。

 では、『ゲーム・オブ・スローンズ』とジローナに、一体何の関係があるというのか。実はこのドラマ、世界各国で撮影を行う形をとっており、そのロケ地の一つにジローナが選ばれたのだ。中世ヨーロッパのような世界観の中でストーリーが展開される同番組にとって、ローマ帝国時代から使われている石畳や、荘厳な教会などが現存するジローナは、まさにうってつけのロケ地だったわけだ。

まるで中世にタイムスリップしたかのような光景が広がる。日本に帰ったら『ゲーム・オブ・スローンズ』を見てみよう。

 ジローナの街を存分に味わったところで、僕たちは『エスタディ・モンティリビ』に引き返した。急遽観戦が組まれたにも関わらず、室内のVIP席に案内される。ラ・リーガの仕事の速さ、恐るべし。

室内のVIP席で試合を観戦。雨などまるでお構いなしの、ジローナサポーターの熱気を感じ取ることができた。

 試合は、ポルトゥのドブレーテでジローナが2点を先行。後半にラージョの反撃を受けたものの何とか1失点に抑え、2-1で勝ち点3をゲットした。何より今日は、ジローナの戦いぶりが闘志にあふれていたことが印象的だった。このチームは、もっともっと上にいける。冷たい雨など吹き飛ばしてしまうような、アツい試合だった。

 カタルーニャの魂をしっかり目に焼き付けた後は、ジローナバルセロナの中間にある『El Moli』というレストランで遅めの昼食をとった。ツアーに帯同いただいたムツさんとは、レストランに向けて出発する前にお別れ。3日間、本当にありがとうございました。

『El Moli』のシェフ、ジョルディ・ジャカスはカンプ・ノウでVIPに食事をふるまうほどの凄腕だ。もし、〇るナイでこのレストランを使ったなら、メンバーは金額設定に頭を悩ませるに違いない。

素敵な空間でいただく、最高の料理。ジャーナリストたちの顔もほころぶ。

 天候が荒れるという不測の事態が、ジローナの試合を生で観戦できるという幸運につながった。しかも、魂を感じる情熱的な試合をだ。テーブルのそこかしこから、ジャーナリストたちの陽気な声が聞こえてくる。おそらく、誰もがこの「災い転じて福となす」事態に安堵し、気をよくしていた。

 全員にワインが注がれた時、マレーシアから来たジャーナリストがこう叫んだ。

ジローナに祝福を!」

 グラスがぶつかる心地よい音が、店内に響いた。

文=松本武水

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