バルセロナの下部組織で育った選手たち [写真]=Getty Images
欧州トップクラブの下部組織で育ち、“期待のホープ”と称された選手たちの現況を紹介するシリーズ。第3回目は、世界屈指の育成組織「ラ・マシア(農場の意味)」を持ち、これまでにリオネル・メッシ、シャビ・エルナンデス、アンドレス・イニエスタらを輩出してきたバルセロナ編をお届けする。
*2011年にクラブの下部組織に在籍し、今も現役を続けている選手を対象とした
*カッコ内は(生年月日/国籍/所属クラブ/ポジション)
写真=Getty Images、J.LEAGUE
■ジョルディ・マシップ
(1989年1月3日/スペイン/バジャドリード/GK)
経歴:バルセロナ→バジャドリード
2014年、ルイス・エンリケ氏(現スペイン代表監督)が監督に就任すると同時にトップチームへ昇格。しかし、クラウディオ・ブラボ、マルク・アンドレ・テア・シュテーゲン、ヤスパー・シレッセンといった各国代表GKがいたため、公式戦出場はわずか4試合にとどまった。それでも、昨季加入したバジャドリードでは1年目から正守護神の座を確保。リーグ戦全42試合に出場し、1部昇格に貢献した。
■マルティン・モントーヤ
(1991年4月14日/スペイン/ブライトン/DF)
経歴:バルセロナ→インテル(レンタル)→ベティス(レンタル)→バレンシア→ブライトン
2011年と2013のU-21欧州選手権優勝メンバーであり、当時はダニエル・カルバハルを差しおいて右サイドバックのレギュラーを務めていた。クラブでも“期待の若手”のひとりだったが、キャリアのピークにいたダニエウ・アウヴェスからポジションを奪うことはできず。2016年にバレンシアへ完全移籍を果たすと、今夏からプレミアリーグへ活躍の場を移した。
■マルク・バルトラ
(1991年1月15日/スペイン/ベティス/DF)
経歴:バルセロナ→ドルトムント→ベティス
ジョゼップ・グアルディオラ氏(現マンチェスター・C指揮官)が監督を務めていた2010年にトップチームデビュー。ジェラール・ピケとセンターバックコンビを組むことが期待されていた。しかし、以後6年間の出場数は100強にとどまり、2016年に出場機会を求めてドルトムントへ完全移籍。今年1月からはベティスに在籍し、DFリーダーとして活躍している。
■セルジ・ゴメス
(1992年3月28日/スペイン/セビージャ/DF)
経歴:バルセロナ→セルタ→セビージャ
各年代別のスペイン代表に選出され、2010年のスーペルコパ・デ・エスパーニャでトップチームデビュー。しかし、その試合を最後に二度とトップチームでの出場機会は訪れなかった。それでも2014年に移籍したセルタでは主力として活躍。4年間でリーグ戦111試合に出場すると、今夏にセビージャへとステップアップを果たした。
■アンドレウ・フォンタス
(1989年11月14日/スペイン/スポルティング・カンザスシティ/DF)
経歴:バルセロナ→マジョルカ(レンタル)→セルタ→スポルティング・カンザスシティ
2009年8月にトップチームデビューを果たすも、継続して出場機会を得ることはできず。2012年にマジョルカへのレンタル移籍が決まると、翌シーズンにはセルタへ完全移籍することとなった。昨季まで5年間にわたってプレーし、今夏からはMLS(メジャーリーグ・サッカー)のスポルティング・カンザスシティに所属している。
■マルク・ムニエサ
(1992年3月27日/スペイン/ジローナ/DF)
経歴:バルセロナ→ストーク→ジローナ(レンタル→完全)
デビュー戦は衝撃的だった。17歳でトップチームの招集メンバーに名を連ねると、カンプ・ノウにオサスナを迎えた試合で途中出場。念願のプロデビューを飾ったが、約30分後に悪質なファールを犯したとして一発退場となった。結局、トップチームでの出場は、その試合を含めてわずか4試合。その後、ストークを経て、現在はジローナでプレーする。“ラ・マシア”の先輩カルレス・プジョルに似た風貌を持ち、左利きのセンターバックとして大きな期待を寄せられていたが、ケガにも見舞われて大成できなかった。
■アレハンドロ・グリマルド
(1995年9月20日/スペイン/ベンフィカ/DF)
経歴:バルセロナ→ベンフィカ
2011年9月、バルサBでスペイン2部リーグデビューを果たす。この時まだ15歳349日。同リーグの最年少出場記録だった。俊足の左サイドバックとして年代別のスペイン代表にも名を連ねるなど将来を嘱望されていたが、2015年秋に当時トップチームを率いていたルイス・エンリケ監督を公で批判。これが命取りとなり、数カ月後にベンフィカへ放出されることとなった。
■オリオール・ロメウ
(1991年9月24日/スペイン/サウサンプトン/MF)
経歴:バルセロナ→チェルシー→バレンシア(レンタル)→シュトゥットガルト(レンタル)→サウサンプトン
2010年にトップチームデビュー。しかし、同タイプのセルヒオ・ブスケツからポジションを奪い取ることは難しいと悟ったのか、翌年にチェルシーへ移籍した。渡英後もハイレベルな競争にさらされ、2度のレンタル移籍を受け入れざるを得なかったが、2015年に加入したサウサンプトンでついに定位置を確保。安住の地へとたどり着いた。
■パトリック
(1993年4月17日/スペイン/ラツィオ/DF)
経歴:バルセロナ→ラツィオ
ヘラルド・マルティーノ体制下のバルサで何度か招集メンバーに名を連ね、2013年11月のCLアヤックス戦で念願のデビューを飾った。しかし、トップチームでの出場はこの1試合にとどまった。2015年にラツィオへ完全移籍。バルサのカンテラ時代は中盤の選手だったが、現在はハードワークが持ち味の右サイドバックとして活躍する。
■ウィルフリード・カプトゥム
(1996年7月7日/カメルーン/ベティス/MF)
経歴:バルセロナ→ベティス
元カメルーン代表FWエトーが設立したサミュエル・エトー財団から発掘されたタレントで、12歳のときにバルサの下部組織に入団。2014年には、19歳以下のクラブチームによって競われるUEFAユースリーグで優勝を経験した。しかし、トップチームではカップ戦3試合の出場にとどまり、今年1月にベティスへ移籍。今月の代表戦では、出場機会こそなかったが、母国のA代表メンバーに名を連ねている。
■セルジ・ロベルト
(1992年2月7日/スペイン/バルセロナ/MF)
経歴:バルセロナ
8歳で入団して以降、バルセロナ一筋を貫く。2010年のトップチームデビュー以降、しばらくは招集メンバー入りも微妙な時期が続いたが、2015年にルイス・エンリケ監督から提案された右サイドバックへのコンバートを受け入れると、本格ブレイクを果たした。今年1月には2022年までの長期契約を締結。“ワン・クラブ・マン”への道を歩んでいる。
■チアゴ・アルカンタラ
(1991年4月11日/スペイン/バイエルン/MF)
経歴:バルセロナ→バイエルン
元ブラジル代表MFマジーニョを父に持ち、同世代屈指のプレーメーカーとして10代から将来を嘱望されてきた。しかし、トップチームへ正式に昇格を果たした2011年は、バルサの全盛期と重なっており、シャビやイニエスタの高い牙城を脅かすことは相当困難であった。すると2013年に、恩師グアルディオラが監督を務めるバイエルンに移籍。今もドイツでプレーする。
■ラフィーニャ
(1993年2月12日/ブラジル/バルセロナ/MF)
経歴:バルセロナ→セルタ(レンタル)→インテル(レンタル)→バルセロナ
アルカンタラ兄弟の弟としてバルサのカンテラで育つと、2011年にトップチームデビューを果たした。しかし国外からやってくるスター選手との競争にさらされ、出場機会は限定的に。さらにひざの大ケガに見舞われる不運も重なり、真価を発揮するまでには至っていない。レンタル先のセルタやインテルでは確かな実績を残しているだけに、真のブレイクに期待したい。
■ダビド・バブンスキー
(1994年3月1日/マケドニア/大宮アルディージャ/MF)
経歴:バルセロナ→ツルヴェナ・ズヴェズダ→横浜F・マリノス→大宮アルディージャ
2006年にバルサの下部組織に入団すると、約10年間を“ラ・マシア”で過ごした。トップチームでの出場はなかったが、本を読むことや文章を書くことが好きで、退団時に書いたお別れの手紙は「とても感動的だ」と現地メディアに大きく取り上げられた。セルビアの名門ツルヴェナ・ズヴェズダを経て、2017年からJリーグでプレー。横浜F・マリノスに在籍した後、今夏に大宮アルディージャに加入した。
■セルジ・サンペル
(1995年1月20日/スペイン/バルセロナ/MF)
経歴:バルセロナ→グラナダ(レンタル)→ラス・パルマス(レンタル)
バルサのスクールからトップチームまで全てのカテゴリーを経験した、クラブ史上初の選手。各年代別のスペイン代表にも名を連ね、「グアルディオラ二世」と称されたこともある。しかし、プロデビュー以降は伸び悩み、グラナダでは2部降格、ラス・パルマスでは大ケガと、レンタル先でも不運が重なった。まだ23歳と若いだけに、これからの成長が期待される。
■クリスティアン・テージョ
(1991年8月11日/スペイン/ベティス/MF)
経歴:バルセロナ→ポルト(レンタル)→フィオレンティーナ(レンタル)→ベティス
11歳でバルサの下部組織に入団した後、一時期エスパニョールにわたるも、すぐに帰還。3年間過ごしたトップチームでは公式戦86試合出場20得点とまずまずの結果を出したが、2014年以降はスペイン国外でのプレーを選択した。昨年夏にベティスへ完全移籍。本職はウイングだが、現在はウイングバックとして新境地を開拓しつつある。
■イサーク・クエンカ
(1991年4月27日/スペイン/レウス・デポルティウ/FW)
経歴:バルセロナ→アヤックス(レンタル)→デポルティーボ→ブルサスポル→グラナダ→ハポエル・ベエルシェバ→レウス・デポルティウ
2011年、グアルディオラ監督に抜擢される形でトップチームデビューを果たす。戦術理解力の高さに定評があり、その後の成長が期待されたが、翌年に重傷を負ったことでキャリアデザインの修正を余儀なくされた。2014年のデポルティーボ移籍後は、トルコやイスラエルでプレー。今夏からはレウス・デポルティウに在籍している。
■ジェラール・デウロフェウ
(1994年3月13日/スペイン/ワトフォード/FW)
経歴:バルセロナ→エヴァートン(レンタル)→セビージャ(レンタル)→エヴァートン→ミラン(レンタル)→バルセロナ→ワトフォード(レンタル→完全)
9歳でバルサの一員となって以降、各カテゴリーで突出した才能を見せてきた。2012年のU-19欧州選手権では大会MVPを獲得。「スペインの次代を担う逸材」と評されもした。しかし、独りよがりなプレーが目立ち、トップレベルの舞台で輝きを放ったのは数えるばかり。プロ生活通算5クラブ目となるワトフォードで覚醒するのか。今がキャリアの分岐点だと言える。
■アダマ・トラオレ
(1996年1月25日/スペイン/ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズ/FW)
経歴:バルセロナ→アストン・ヴィラ→ミドルズブラ→ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズ
マリ出身の両親のもとバルセロナ郊外の街で生まれると、2013年に弱冠17歳でトップチームデビューを飾った。2014年にはカプトゥムらと共に、UEFAユースリーグ優勝を経験。大会のベストイレブンに選ばれるなど、期待の逸材として注目を集めた。しかし、“MSN”が君臨するトップチームでの将来を疑問視して、海外移籍を決断。アストン・ヴィラとミドルズブラを経て、今季からプレミア昇格を果たしたウルヴァーハンプトン・ワンダラーズでプレーする。
■ケイタ・バルデ
(1995年3月8日/セネガル/インテル/FW)
経歴:バルセロナ→ラツィオ→モナコ→インテル(レンタル)
セネガル出身の両親のもと、カタルーニャ州のジローナ県で生まれると、2004年にバルサの下部組織に入団。しかしカタール遠征中、同僚のベッドの中にアイスキューブを入れたイタズラが決定打となって、退団を余儀なくされた。18歳のときにラツィオでプロデビュー。2016-17シーズンにはリーグ戦16得点を挙げる活躍を見せた。今季、モナコからのレンタルでインテルに加入すると、10月のCLバルサ戦で、初めてカンプ・ノウのピッチに立った。
■ジャン・マリー・ドンゴウ
(1995年4月20日/カメルーン/ルーゴ/FW)
経歴:バルセロナ→サラゴサ→ヒムナスティック・タラゴナ→ルーゴ
サミュエル・エトー財団から発掘されたタレントで、2008年に当時13歳でバルサ入団を果たす。その後順調にカテゴリーを上げると、18歳のときにはトップチームデビューを飾った。しかし正式な昇格は叶わず、契約満了を迎えた2016年に退団。以降は、サラゴサ、ヒムナスティック・タラゴナ、ルーゴと下部リーグのクラブを渡り歩いている。
■サンドロ・ラミレス
(1995年7月9日/スペイン/レアル・ソシエダ/FW)
経歴:バルセロナ→マラガ→エヴァートン→セビージャ(レンタル)→レアル・ソシエダ(レンタル)
トップチーム初出場となった2014年8月のビジャレアル戦でいきなり得点を奪うなど、要所でゴールを奪ってきたが、“MSN”の壁は厚く、2016年にマラガへ移籍。すると1年目からリーグ戦14得点を挙げて、プレミアリーグへのステップアップを実現した。しかし、英国のスタイルに馴染めず、今年1月にはセビージャ、そして8月にはレアル・ソシエダへのレンタル移籍が発表された。
■アントニオ・サナブリア
(1996年3月4日/パラグアイ/ベティス/FW)
経歴:バルセロナ→サッスオーロ→ローマ→スポルティング・ヒホン(レンタル)→ベティス
家族で母国パラグアイからスペインへ移住し、13歳でバルサの下部組織に入団した。2013年にはBチームへ昇格。クラブからも契約延長オファーが届いたが、それを断ってイタリアに渡ると、サッスオーロと契約を締結した。2015年にはローマへ移籍。しかし、出場機会に恵まれず、スポルティング・ヒホンへのレンタル移籍を経て、2年前からベティスでプレーしている。
(記事/Footmedia)
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By Footmedia