移籍金が最も高額だったのは……? [写真]=Getty Images
レアル・マドリードは2010年からの10年間で、21歳以下の選手を24名獲得。移籍金総額は4億3880万ユーロ(約530億円)になると、スペイン紙『マルカ』が1日に報じた。
今夏の補強候補として名前が挙がるのも、レンヌに所属するU-21フランス代表MFエドゥアルド・カマヴィンガ(17歳)やドルトムントに所属するノルウェー代表FWアーリング・ハーランド(19歳)ら10代の選手たち。「銀河系軍団」と呼ばれた2000年代前半は世界のトップスターの獲得に照準を定めていたが、近年は将来有望な若手選手の確保に力を入れていることが改めてうかがえる。
では、4億ユーロ以上を投じて獲得した若手選手のうち、最も高額だったのは誰なのか。ここでは移籍金のトップ10を紹介する。
※移籍金やレアルでの成績はすべて『マルカ』参照
※日本円は6月2日時点のレートで換算
10位 MFダニ・セバージョス 1650万ユーロ(約20億円)
2017年夏:ベティス→レアル・マドリード(当時20歳)
レアルでの成績:56試合出場5得点
3年前の夏にベティスから加入。レアルが支払った移籍金は違約金満額となる1650万ユーロ(約20億円)だった。しかしジネディーヌ・ジダン監督の信頼を得られず、今季はアーセナルへレンタル移籍。来季はレアル復帰か、それとも再移籍か。去就に注目が集まる。
9位 MFメスト・エジル 1800万ユーロ(約22億円)
2010年夏:ブレーメン→レアル・マドリード(当時21歳)
レアルでの成績:159試合出場27得点
南アフリカ・ワールドカップでの活躍を受けて、レアル入り。当時まだ21歳だった青年は、同じタイミングでスペインにやってきたジョゼ・モウリーニョ監督の寵愛を受けて、世界屈指の司令塔へと成長を遂げた。2013年9月にはアーセナルへ電撃移籍を果たしたが、4700万ユーロ(約56億円)の移籍金をクラブに残している。
8位 DFテオ・エルナンデス 2600万ユーロ(約31億円)
2017年夏:アトレティコ・マドリード→レアル・マドリード(当時19歳)
レアルでの成績:23試合出場0得点
3年前の夏にアトレティコ・マドリードから“禁断の移籍”を果たしたテオ・エルナンデス。「マルセロの後継者」として期待を集めたが結果を残せず、昨年夏に移籍金2000万ユーロ(約24億円)でミランへ移籍した。イタリアでは自慢の攻撃力を発揮しており、レアルとしてはポテンシャルを生かしきれなかったことが悔やまれる。
7位 MFマテオ・コヴァチッチ 2800万ユーロ(約34億円)
2015年夏:インテル→レアル・マドリード(当時21歳)
レアルでの成績:109試合出場3得点
「彼はきっと2年後にバロンドールを獲得する」。2015年にインテルからレアルに移籍したとき、同胞の後輩をそう称えたのがルカ・モドリッチだった。しかし、3年後に“世界No.1”の称号を得たのはモドリッチ。コヴァチッチは準レギュラーの域を出ることはなく、昨年夏にチェルシーへの完全移籍を果たした。ただ加入時の移籍金を大きく上回る4500万ユーロ(約54億円)を手に入れたのだから、フロレンティーノ・ペレス会長にとっては「悪くない商売だった」と言えるだろう。
6位 MFイスコ 3000万ユーロ(約36億円)
2013年夏:マラガ→レアル・マドリード(当時21歳)
レアルでの成績:300試合出場51得点
今季でレアル在籍7年目を迎えたイスコ。様々なポジションをこなしながら自らの居場所を確立し、チャンピオンズリーグ(CL)3連覇など計15個のタイトルを獲得してきた。リーグ戦の中断前にはレアルでの公式戦300試合出場を達成。移籍金3000万ユーロ(約36億円)分の働きは十分にしたと言えるだろう。
5位 MFヘイニエル 3000万ユーロ(約36億円)
2020年冬:フラメンゴ→レアル・マドリード(当時18歳)
レアルでの成績:0試合出場0得点
レアルが今冬に獲得した“新たな至宝”。トップチームデビューは果たせていないが、Bチームでの初試合でアシストを記録すると、出場3試合目で2ゴールを奪う活躍を見せた。今季マジョルカでプレーする久保建英の去就にも影響する選手とあって、注目度は高い。
4位 FWロドリゴ 4500万ユーロ(約54億円)
2019年夏:サントス→レアル・マドリード(当時18歳)
レアルでの成績:18試合出場7得点
リーガデビュー戦でいきなりゴールを決め、CLのガラタサライ戦ではハットトリックを達成。チームがスタートダッシュに失敗するなか、序盤戦は救世主扱いされた。だが、年明け以降は出番が減少。まだ20歳にも達していないが、常に厳しい競争にさらされるのがレアル・マドリードである。
3位 FWヴィニシウス・ジュニオール 4500万ユーロ(約54億円)
2018年夏:フラメンゴ→レアル・マドリード(当時18歳)
レアルでの成績:59試合出場8得点
ロドリゴの3倍以上の出場数を記録しながら、得点差はわずかに「1」。1年先輩のブラジル人アタッカーは“効率の悪さ”を度々指摘され、本人も重圧に苦しんでいたとされる。移籍金4500万ユーロ(約54億円)の価値があるか否かはこれからの活躍次第だが、ハーランドやキリアン・エンバペ獲得の噂があるなかでは、それほど多くの時間は残されていない。
2位 DFエデル・ミリトン 5000万ユーロ(約60億円)
2019年夏:ポルト→レアル・マドリード(当時21歳)
レアルでの成績:13試合出場0得点
昨年夏に、DFの移籍金としてはレアル史上最高額の5000万ユーロ(約60億円)でポルトから加入。その金額からすれば、ここまで13試合の出場は物足りないが、DFであることが功を奏し、風当たりは強くない。リーグ再開後の短期決戦で存在感を発揮できれば、評価はうなぎのぼりだろう。
1位 FWルカ・ヨヴィッチ 6000万ユーロ(約72億円)
2019年夏:フランクフルト→レアル・マドリード(当時21歳)
レアルでの成績:24試合出場2得点
レアルが直近10年間で獲得したU-21選手のうち、最も高額な選手はヨヴィッチだった。だから加入1年目とはいえ、わずか2得点では批判の声が上がるのも無理はないだろう。練習再開前には踵の骨折が判明し、今季は絶望とも伝えられる。真価を発揮することがないままマドリードを去るのか、それとも逆襲が始まるのか。今後が気になる選手だ。
(記事/Footmedia)
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By Footmedia