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欧州No.1の育成機関…レアルの下部組織が輩出したスター選手たち

2020.11.25

レアル・マドリードの下部組織が輩出したスターたち [写真]=Getty Images

 レアル・マドリードは世界中からワールドクラスのタレントを買い集める“銀河系クラブ”でありながら、世代屈指の選手たちを育てる育成機関としての顔を持つ。

 今年10月、スイスのスポーツ研究国際センター(CIES)が発表したデータによると、レアル・マドリードは下部組織出身選手を欧州5大リーグに最も多く輩出しているクラブだという。その数は43人に上り、2位バルセロナの32人、3位リヨンの31人を大きく上回っている。なお、ここでの「下部組織出身選手」とは、15歳から21歳まで3年以上にわたって該当のクラブの下部組織に在籍し、トップチームのメンバーとして公式戦に出場したプレーヤーのことを指している。

 現トップチームにもスペイン代表DFダニエル・カルバハルや同FWルーカス・バスケスら、下部組織出身者たちが在籍。育成力の高さを示しているが、43人の大半はその他クラブで活躍する選手たちであり、世界各国に“元レアル戦士”が散らばっている。

 そこで今回は、今シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)に参加しているレアル下部組織出身選手たちをピックアップ。今後のさらなるブレイクが期待される俊英から、ビッグタイトルを勝ち取ってきたベテランまで、7名を紹介する。

※カッコ内は(生年月日/国籍/現所属クラブ/ポジション)
[写真]=Getty Images

アクラフ・ハキミ

アクラフ・ハキミ

(1998年11月4日/モロッコ/インテル/DF)
経歴:レアル・マドリード→ドルトムント(レンタル)→インテル

 モロッコ人の両親のもと、マドリード州のヘタフェで生まれ、8歳の時にレアルの下部組織に入団。18歳でトップチームデビューを飾ると、2018年には、CL優勝を経験した初のモロッコ人プレーヤーとなった。武者修行先となったドルトムントでも2年間で不動のレギュラーへと成長を果たしたが、推定4000万ユーロ(約49億円)の移籍金と引き換えに、今夏インテルへ完全移籍。3日に行われたレアルとの古巣戦(※インテルが2-3で敗北)ではフル出場を果たした。

アルバロ・モラタ

アルバロ・モラタ

(1992年10月23日/スペイン/ユヴェントス/FW)
経歴:レアル・マドリード→ユヴェントス→レアル・マドリード→チェルシー→アトレティコ・マドリード→ユヴェントス

 今季のCLで活躍するレアル下部組織出身選手と言えば、モラタは外せない。今夏に4年ぶりのユヴェントス復帰を果たすと、ゴールを量産。1年ぶりのスペイン代表復帰も果たした。レアルでレギュラーの座を掴むことはできなかったが、2度の移籍で100億円以上の移籍金を古巣に残しており、“親孝行”は果たしたと言えるだろう。

マリオ・エルモソ

マルコ・エルモソ

(1995年6月18日/スペイン/アトレティコ・マドリード/DF)
経歴:レアル・マドリード・カスティージャ→バジャドリード(レンタル)→エスパニョール→アトレティコ・マドリード

 10歳でレアルの下部組織に入団。Bチームではキャプテンも務めたが、トップチーム昇格は叶わず、エスパニョールへの移籍を経て、昨季からアトレティコ・マドリードでプレーする。2年目に入った今季は期待されていたプレーを見せられるようになり、スタメン奪取へ視界良好。CLでも今後の活躍に期待がかかる。

マルコス・ジョレンテ

マルコス・ジョレンテ

(1995年1月30日/スペイン/アトレティコ・マドリード/MF)
経歴:レアル・マドリード→アラベス(レンタル)→レアル・マドリード→アトレティコ・マドリード

 祖父のラモン・グロッソ氏、父親のパコ・ジョレンテ氏も元レアル戦士で、“第三世代”のマルコスも2015年にトップチームデビューを飾った。しかしその4年後に宿敵アトレティコへの移籍を決断。純白だったファミリーに赤い血が加わった。レアルのBチーム時代には、ジネディーヌ・ジダン監督の指導を受け、指揮官の長男であるエンツォともプレーしている。

パブロ・サラビア

(1992年5月11日/スペイン/パリ・サンジェルマン/MF)
経歴:レアル・マドリード・カスティージャ→ヘタフェ→セビージャ→パリ・サンジェルマン

 モラタやダニエル・カルバハルと共に、2011年のU-19欧州選手権で優勝。自身はキャプテンマークを巻き、10番をつけるなど同世代屈指のタレントだった。しかしモウリーニョ体制下のレアルでは、2010年12月のCL1試合に出場しただけ。トップチーム昇格は叶わず、ヘタフェ、セビージャを経て、現在はパリ・サンジェルマンに所属する。

マルコス・アロンソ

マルコス・アロンソ

(1990年12月28日/スペイン/チェルシー/DF)
経歴:レアル・マドリード・カスティージャ→ボルトン→フィオレンティーナ→サンダーランド(レンタル)→チェルシー

 マドリードに生まれ、レアルで育ち、スペイン代表DFナチョ・フェルナンデスとはBチームで同僚だった。しかし、ナチョがレアル一筋を貫く一方、アロンソは20歳の誕生日を迎える数カ月前にボルトン(イングランド)へ移籍。以来、スペインのクラブでプレーしたことはなく、海外生活も11年目を迎えた。今季はなかなか出番を得られていないが、盟友ナチョとピッチ上で再会することはあるのか要注目だ。

フアン・マタ

フアン・マタ

(1988年4月28日/スペイン/マンチェスター・U/MF)
経歴:レアル・マドリード・カスティージャ→バレンシア→チェルシー→マンチェスター・U

 15歳でレアルの下部組織に入団。Bチームまでたどり着くも、契約延長交渉が破断に終わり、19歳でバレンシアへ移籍した。その後の活躍は周知のとおりで、2010年にはスペイン代表でFIFAワールドカップ 南アフリカ優勝、2012年にはチェルシーでCL優勝を果たしている。久保建英が所属するビジャレアルのスペイン代表MFダニエル・パレホや岡崎慎司が所属するウエスカのMFペドロ・モスケラは、レアル時代の同僚にあたる。

(記事/Footmedia

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By Footmedia

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