イスコのセビージャ加入が正式決定！「勝ち続けたいからここにいる」…“恩師”の存在にも言及

　セビージャは8日、スペイン人MFイスコの完全移籍加入を正式に発表した。

　セビージャは7日時点でイスコの加入で基本合意に至ったことをクラブ公式サイトを通じて発表していた。その後、メディカルチェックを通過し、正式にセビージャとの契約書にサイン。フリートランスファーでの加入となり、2024年夏までの2年契約を締結している。

　イスコは現地時間8日にセビージャのクラブ公式メディアのインタビューに対応。「新しい時代の1歩を踏み出すことができて、とても満足し、ワクワクしている。自分がどんな選手なのかもわかっているし、今年こそは素晴らしい結果を出したい。できる限り早くチームに合流したいと思っている。共にプレーするのがとても楽しみだ」とセビージャ加入の喜びを語った後、加入の決め手についても話している。

「ここでは僕のレベルを証明したい。セビージャの選手の多くが顔見知りで、（フレン・）ロペテギ監督についてもよく知っている。このチームは自分の好きなプレースタイルなんだ。このクラブに来たからには、タイトルを獲り、素晴らしいファンたちを満足させたい」

「数あるオファーの中からセビージャを選んだのは、プレー面のレベルで最も興味を抱いたからだ。このクラブには競争力があって、良いサッカーを披露している。チャンピオンズリーグ（CL）にも出場し、常に成長していると感じた。再び自分のサッカーを見せるには最高の場所だ。勝ち続けたいからこそ、ここにいるんだ」

　また、かつてスペイン代表やレアル・マドリードで共に戦ったセビージャの指揮官、ロペテギ監督にも言及。「常に僕のことを信頼してくれる監督だ。彼の志すサッカーがとても好きで、アドバイスも非常に充実していた。僕のスタイルに最も適していると思う。彼が僕に与えてくれた自信はいつも最大限のもので、彼には感謝しなければならないね。あとはピッチで彼の信頼に応え、彼が間違っていないことを示すだけだ」と意気込んだ。

　現在30歳のイスコは2009年夏にバレンシアのユースチームに加入し、2010年11月にトップチームでプロデビューを飾った。2011年夏には故郷ベナルマデナのあるマラガ県を代表するクラブ、マラガへと完全移籍加入。初年度から中心選手として活躍すると、マラガは2011－12シーズンのラ・リーガで4位フィニッシュを遂げ、クラブ初となるCL出場権獲得に大きく貢献した。翌2012－13シーズンはラ・リーガ37試合に出場して9ゴールをマーク。CLでは8試合に出場して3ゴールを挙げ、初出場でベスト8入りする原動力となった。

　2013年夏にレアル・マドリードへと完全移籍で加入。初年度は公式戦53試合に出場して11ゴールを記録。慣れ親しんだトップ下のポジションだけでなく、インサイドハーフやウイングでもプレーした。その後も主力として活躍するシーズンが多かったものの、直近の数シーズンは序列が低下。昨シーズンは公式戦わずか17試合の出場で2ゴールという成績にとどまっていた。レアル・マドリードでは3度のラ・リーガ優勝、5度のCL制覇など多くのタイトル獲得に貢献。契約満了に伴い、2021－22シーズン限りでクラブを退団することが決まっていた。

　スペイン代表としては2013年2月にデビューを飾ると、これまで38試合に出場して12ゴールを記録。2018FIFAワールドカップロシアにも出場しており、全4試合のピッチに立っていた。レアル・マドリードでの出場時間減少に伴い、2019年6月を最後に代表からは遠ざかっている。

　2022FIFAワールドカップカタールのスペイン代表メンバー入りを狙うイスコにとって、新天地で出場機会を確保し、インパクトを残すことが重要となる。恩師であるロペテギ監督のもと、“マヒア”は再び輝きを放つことができるだろうか。新天地でのイスコにも大きな注目が集まっている。