今季最後のクラシコでベンゼマがハット達成！　レアル、バルサを4発撃破で国王杯決勝進出

　コパ・デル・レイ（スペイン国王杯）準決勝セカンドレグが5日に行われ、バルセロナとレアル・マドリードが対戦した。

　今季5度目にして最後のエル・クラシコの幕が上がる。ここまでの成績は今回ホームのバルセロナから見て3勝1敗。昨年10月開催のラ・リーガ第9節ではレアル・マドリードが3－1で勝利したが、1月に開催されたスーペルコパ・デ・エスパーニャ決勝戦はバルセロナが3－1で白星を飾った。その後、3月2日に敵地で行われたコパ・デル・レイ（スペイン国王杯）準決勝ファーストレグを1－0、3月19日に行われたラ・リーガ第26節を2－1でバルセロナが制し、“エル・クラシコ”2連勝。バルセロナにとってはファーストレグで1点リードを持ち帰り、ホームでのセカンドレグに臨む。

　今季最後の開催となる伝統の一戦に向けて、バルセロナは直近のラ・リーガ第27節エルチェ戦からスターティングメンバーを4名変更。同試合はベンチで過ごしたセルヒオ・ブスケツが満を持してスタメンに復帰し、ガビやロベルト・レヴァンドフスキも先発に並んだ。一方、レアル・マドリードは直近のバジャドリード戦から3名を入れ替え。ダニエル・カルバハル、ルカ・モドリッチ、フェデリコ・バルベルデが先発に戻ってきた。

　試合は立ち上がりの10分、バルセロナがチャンスを作る。ペナルティエリア手前で右からのパスを受けたガビが左に散らすと、駆け上がってきたアレハンドロ・バルデがダイレクトで折り返し。リターンを受けたガビがマイナスへ落とすと、最後はセルジ・ロベルトが右足で狙う。ここはダヴィド・アラバにブロックされた。

　その後もバルセロナが試合の主導権を握ったが、対するレアル・マドリードはわずかなチャンスも逃さない。前半アディショナルタイム、レヴァンドフスキの左足シュートをGKティボー・クルトワが弾いた流れからカウンターへ移る。クリアボールを拾ったロドリゴが寄せてきた相手をかわして持ち運ぶと、ボールを受け取ったヴィニシウス・ジュニオールがさらにペナルティエリア手前まで前進。右斜め前の位置を取っていたカリム・ベンゼマのリターンパスを受け、右足でゴール右下を狙った。カバーに入っていたジュール・クンデに当たってゴール方向へ向かったボールはラインを超えており、レアル・マドリードがこの試合の先手を取ってハーフタイムに突入した。

　後半に入ると立ち上がりの50分に再びスコアが動く。レアル・マドリードは敵陣でのボール奪取からエデル・ミリトンが縦に繋ぐと、右サイドのタッチライン際でパスを受けたモドリッチが斜めのドリブルでペナルティエリア手前に侵入。相手を引きつけて横へ流すと、フリーになっていたベンゼマが右足で流し込んだ。レアル・マドリードが敵地で2戦合計スコアでの逆転に成功している。

　勢いに乗ったレアル・マドリードは57分、右のニアゾーンに侵入したモドリッチが中央へ折り返すも、ここは合わずにファーサイドへ流れてしまう。だが、このボールを拾ったヴィニシウスがドリブルをスタート。ペナルティエリア内に入ると、フランク・ケシエに倒されてPKが与えられた。このPKをベンゼマ自身が決め、決勝戦進出を手繰リ寄せるこの試合3点目を記録した。

　止まらないレアル・マドリードは80分、エドゥアルド・カマヴィンガの斜めのパスからカウンターがスタート。ボールを受けたヴィニシウスが長い距離を持ち運び、ペナルティエリア手前でダブルタッチのパスを繋ぐと、最後はベンゼマが流し込んだ。ベンゼマがラ・リーガ前節のバジャドリードに続く公式戦2試合連続のハットトリックを達成し、バルセロナのファン・サポーターを静寂に包み込んだ。

　試合はこのままタイムアップ。勝利したレアル・マドリードは意外にも2013－14シーズン以来の決勝戦進出となった。一方、バルセロナはホームで逆転負け。ベスト4敗退となり、2シーズンぶりの同タイトル獲得とはならなかった。

　この後、バルセロナは10日に次節のラ・リーガでジローナとのホーム戦が予定されている。一方、レアル・マドリードは8日にビジャレアルをホームに迎える。今季のコパ・デル・レイ決勝戦は5月6日の開催予定。決勝戦行きの切符を掴み取ったレアル・マドリードは、18シーズンぶりの決勝戦進出を決めたオサスナと対戦する。

【スコア】
バルセロナ　0－4 （2戦合計：1－4）　レアル・マドリード

【得点者】
0－1　46分　ヴィニシウス・ジュニオール（レアル・マドリード）
0－2　50分　カリム・ベンゼマ（レアル・マドリード）
0－3　58分　カリム・ベンゼマ（PK／レアル・マドリード）
0－4　81分　カリム・ベンゼマ（レアル・マドリード）