ジローナがバルサに2連勝! [写真]=Icon Sport via Getty Images
ラ・リーガ第34節が4日に行われ、ジローナとバルセロナが対戦した。
今季開幕から“台風の目”となったジローナ。ここまで22勝5分6敗の成績で勝ち点「71」を積み上げた。一時期はレアル・マドリードと首位争いを繰り広げながら、徐々に勝ち点を落とし、現在は3位につけている。
そんなジローナと勝ち点差「2」で2位につけているのがバルセロナだ。ここまでの成績は22勝7分4敗の勝ち点「73」。前々節、逆転優勝への“ラストチャンス”として首位を走るレアル・マドリードとのエル・クラシコに臨んだが、結果は2-3の敗北。両者の勝ち点差は「11」まで広がり、残る5試合での逆転は絶望的な状況になっている。
レアル・マドリードに次ぐ2位の座を懸けた直接対決。勝利すれば2位に浮上できるジローナはアレイクス・ガルシア、サヴィオ・モレイラ、アルテム・ドフビクらをスタメンとして送り出した。一方、バルセロナはパウ・クバルシ、イルカイ・ギュンドアン、ラミン・ヤマルらが先発に名を連ねている。
試合は立ち上がりの3分に動く。バルセロナは敵陣へ押し込んだ状態で攻撃を組み立てると、右サイドでボールを受けたヤマルが左足で浮き球のボールを送る。背後への動き出しでフリーでボールを引き出したアンドレアス・クリステンセンは、胸トラップからダイレクトで右足一閃。狙い澄ましたボレーシュートを沈め、バルセロナが先手を取った。
幸先良くバルセロナが先手を取ったものの、リードは1分間も続かなかった。ジローナはキックオフからボールを下げて、左サイドへ繋ぐと、ミゲル・グティエレスがタッチライン際からボールを持ち運ぶ。内側のスペースで背後を狙っていたイバン・マルティンを使うと、切り返しで寄せてきたロナルド・アラウホをかわし、左足でクロスボールを送る。最後はドフビクがヘディングシュートを叩き込み、ジローナが試合を振り出しに戻した。
その後は一進一退の攻防が繰り広げられたものの、より多くのシュートを放ったのはバルセロナ。フェルミン・ロペスやクリステンセンがフィニッシュまで持ち込むシーンを作ると、33分には左サイドを縦へ破ったジョアン・カンセロのクロスボールから、ギュンドアンがヘディングシュート。ここはクロスバーに嫌われた。
このまま前半も終盤に差し掛かると、バルセロナは“若きエース”が躍動。43分、敵陣右サイド低い位置でボールを受けたヤマルがドリブルを開始。対峙したM・グティエレスを振り切り、カットインから中央へ持ち込むと、ペナルティエリア内で倒される。当初は流されたものの、OFR(オンフィールドレビュー)を経て判定が変更。バルセロナにPKが与えられた。このPKをロベルト・レヴァンドフスキがゴール左下に流し込み、バルセロナが1点をリードしてハーフタイムに突入した。
後半へ折り返してからも試合の様相は大きく変わらなかったが、バルセロナが次々とシュート本数を増やしていくのに対し、ジローナも“らしさ”溢れる流れるような攻撃を繰り出していく。このような状況で迎えた65分、バルセロナにミスが発生。バランスを崩して出したセルジ・ロベルトのバックパスが自陣ゴール前へ流れると、狙っていたドフビクが先にボールに到達。寄せてきたアラウホを切り返しでかわし、右へ渡すと、並走していたポルトゥが押し込んだ。直前に投入されたばかりのポルトゥがこの試合のファーストタッチで得点を挙げ、ジローナが再び試合を振り出しに戻した。
勢いに乗ったジローナは続く67分、ピッチ中央付近でルーズボールを拾ったA・ガルシアが右サイドのスペースへスルーパスを送ると、抜け出したポルトゥが一気にボールを持ち運ぶ。ドフビクが最終ラインを押し下げ、マイナスにスペースが生まれると、ポルトゥからの折り返しに反応したのは左サイドバックのM・グティエレス。右足から放たれたシュートはジュール・クンデに当たってコースが変わり、ゴールへ吸い込まれる。ホームの大声援を背に、ジローナが自分たちの時間帯で逆転に成功した。
この2得点によって、完全に試合の流れを掴んだジローナは、74分にもピッチ中央付近でのセカンドボール回収から攻撃へ。GKパウロ・ガッサニーガからのゴールキックが跳ね返されたところを狙っていたI・マルティンがボールを回収。左でサポートしたサヴィオ・モレイラが右サイドへ浮き球のボールを送ると、待っていたポルトゥはボックス右角の位置からダイレクトボレー。見るものを驚かせる“ゴラッソ”が決まり、ジローナがリードを広げた。
試合はこのままタイムアップ。昨年12月に行われた第16節と同じく、ジローナが4-2でバルセロナを下した。同じカタルーニャ州に本拠地を構える最大規模のクラブを相手に、シーズンダブルを達成。この勝利で両者の順位は入れ替わり、2位に浮上を果たした。加えて、今季を4位以内で終えることが確定し、来季のチャンピオンズリーグ(CL)出場権を確保した。
なお、バルセロナが2試合ぶりの黒星を喫したことにより、レアル・マドリードは今節終了時点でラ・リーガ優勝が決定。バルセロナは躍進を遂げたカタルーニャ州のクラブに2連敗を喫しただけでなく、“宿敵”に優勝をプレゼントする結末となった。
次節、ジローナは10日に敵地でアラベスと、バルセロナは13日にホームで久保建英が所属するレアル・ソシエダと、それぞれ対戦する。
【得点者】
0-1 3分 アンドレアス・クリステンセン(バルセロナ)
1-1 4分 アルテム・ドフビク(ジローナ)
1-2 45+1分 ロベルト・レヴァンドフスキ(PK/バルセロナ)
2-2 65分 ポルトゥ(ジローナ)
3-2 67分 ミゲル・グティエレス(ジローナ)
4-2 74分 ポルトゥ(ジローナ)
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