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ビジャレアルの“歴史”を動かしたMFエティエンヌ・カプエの退団が決定「グダニスクの夜を一生忘れない」

2024.06.11

ビジャレアルは10日、MFエティエンヌ・カプエの退団を発表 [写真]=Getty Images

 ビジャレアルは10日、MFエティエンヌ・カプエの退団を発表した。

 イエローサブマリンの歴史を動かした功労者がクラブを出発する。1988年7月11日生まれのカプエは現在35歳。母国フランスのトゥールズでプロキャリアを始めた後、トッテナムとワトフォードを経て、2021年冬にビジャレアルに加入。守備面の強度はさることながら、2列目・3列目からの飛び出しで攻撃にアクセントも加える存在に。チームの動力源となったダニ・パレホとのドブレピボーテの他、インサイドハーフとしてもプレーするなど、在籍3年半でクラブ公式戦通算148試合に出場し12得点9アシストを記録。2021-22シーズンのチャンピオンズリーグ4強入りの快進撃も担っていた。

 そしてビジャレアルでの功績を語る上で欠かせないのが、2020-21シーズンのヨーロッパリーグ決勝戦だ。加入後即定位置を掴んだカプエは、ラウンド8でディナモ・ザグレブ、セミファイナルでアーセナル撃破に貢献。迎えたマンチェスター・ユナイテッドとの決勝戦でも先発出場すると、八面六臂の活躍を見せた。延長後半アディショナルタイムに交代となったものの、11人目までもつれ込んだPK戦(11-10)の末に勝利。クラブ史上初となる主要大会のタイトル獲得という歴史が刻まれた、ポーランド・グダニスクの一戦のマン・オブ・ザ・マッチは、カプエだった。

 現行契約が今夏に満了を迎える中、ビジャレアル退団が発表されたカプエ。クラブ公式サイトを通じて、同選手は「別れは決して簡単なことではない。3年半の間、とても幸せに過ごしてきたクラブに、さよならを告げるのはなおさらにね。スポーツ的にも個人的にも素晴らしい瞬間だった」と別れの手紙を送った。

 また、カプエは「出発する前に、お世話になったクラブのすべての人に感謝したい」としつつ、「グロゲ(ファンの愛称)のみんなのことも、忘れるつもりはないよ。僕自身はSNSの公式アカウントを持っていないけど、君たちの愛情表現には気付いていたさ。ヴィラ・レアルの街、エスタディオ・デ・ラ・セラミカに足を踏み入れるたびに、みんなが無条件に応援してくれたね。ここの家族のように歓迎してくれてありがとう」と綴った。

 最後に、「このクラブで僕は忘れられない瞬間を過ごした」と記したカプエは、“あの夜”のことを回想する。「特に、2021年5月26日のグダニスクの夜は、一生忘れることがないだろう。ヨーロッパリーグというクラブ史上初のタイトルを獲得したチームの一員であることを誇りに思うよ。2021-22シーズンのチャンピオンズリーグでは、決勝進出まであと一歩のところに迫るなど、他の偉大な功績に貢献できたことも幸運だ」

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By サッカーキング編集部

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