ユーロ2016予選が7日に開幕した。ブラジル・ワールドカップ覇者のドイツ代表は、グループD開幕節でスコットランド代表とホームで対戦し、2-1で勝利を収めた。
4日に行われたアルゼンチン代表との国際親善試合で2-4の敗戦を喫したドイツは、同試合の先発メンバーから4人を変更。代表通算1キャップのホッフェンハイムMFセバスティアン・ルディが、右サイドバックに抜擢された。
一方のスコットランドは、マンチェスター・Uに所属するキャプテンのダレン・フレッチャーやエヴァートンのスティーヴン・ネイスミスら、プレミアリーグでプレーする主力メンバーが先発。5大会ぶりの本戦出場を目指し、開幕戦でワールドカップ覇者のドイツ撃破を狙った。
マリオ・ゲッツェを最前線に配した4-3-3の“ゼロトップ”システムを採用したドイツがポゼッションで優位に立ち、スコットランドの守備ブロックを崩しにかかる。8分から10分にかけて、トーマス・ミュラーが2度ヘディングでゴールを狙うが、いずれもボールは枠を捉えきれない。
対するスコットランドは、ネイスミスを1トップに据えた4-2-3-1でスタート。立ち上がりからドイツの攻撃に我慢の時間が続いたが、13分には得点機。右サイドからボックス中央に切り込んだバリー・バナンが左足でシュートを放つも、これはゴール前のDFが精一杯に伸ばした右足にブロックされた。
ドイツのペースで進んだ試合が動いたのは18分。右サイドからルディがセンタリングをボックス中央に入れると、相手DFの間に入り込んだミュラーがヘディングシュートでゴールネットを揺らし、ドイツが先制に成功した。
1点を先取したドイツは、その後もゲッツェやトニ・クロースを軸にポゼッションを高め、スコットランドに攻め入る隙を与えない。42分には左からアンドレ・シュールレが入れたグラウンダーのクロスに対し、ニアに走り込んだマルコ・ロイスがワンタッチで合わせるが、これは相手GKが阻止。ドイツは1点をリードし、ハーフタイムを迎えた。
迎えた後半もボールの主導権を握るドイツのペースとなる。そんななか、47分にはドイツの攻撃に防戦一方のスコットランドに得点機が訪れるが、ボックス右からネイスミスが右足で放ったシュートは惜しくも左ポストの外側を掠めて、ゴールとはならなかった。
何とか攻め手を見出したいスコットランドのゴードン・ストラカン監督は、58分に2枚替えを敢行。攻撃の意識を高めると、66分に同点に追いつく。スティーヴン・フレッチャーのポストワークからボールを左サイドで受けたイケチ・アニャがそのままボックス中央に入り、ゴール右隅に叩き込んだ。
不意を突かれたドイツだったが、その同点弾にリズムを崩されることなく再びポゼッションサッカーを展開すると、失点からわずか4分後に勝ち越す。クロースの右CKがボックス中央で対応に入った相手DFのクリアミスを誘発。最後はゴール前の混戦からミュラーのシュートがネットを揺らし、スコットランドを突き放した。
試合終盤も、ドイツがスコットランドを圧倒した。試合終了間際にはロイスが相手との接触で負傷交代を強いられたが、後半アディショナルタイムにチャールズ・マルグリューが2枚目のイエローカードで退場したスコットランドの攻撃を凌いで、試合終了。ワールドカップ王者のドイツが予選開幕戦を白星で飾った。
グループDのそのほかの試合では、アイルランド代表がグルジア代表に2-1で勝利を収めている。
【スコア】
ドイツ代表 2-1 スコットランド代表
【得点者】
1-0 18分 トーマス・ミュラー(ドイツ代表)
1-1 66分 イケチ・アニャ(スコットランド代表)
2-1 70分 トーマス・ミュラー(ドイツ代表)
(記事/超ワールドサッカー)