敵地で完敗のドイツ代表 [写真]=Bongarts/Getty Images
ユーロ2016の予選が11日に各地で行われ、グループDではポーランドとブラジル・ワールドカップを制した世界王者ドイツが対戦。ホームのポーランドが2-0で勝利した。
先月行われた第1節のスコットランド戦を2-1で競り勝ったドイツ。しかし、その試合で負傷したマルコ・ロイスを筆頭に主軸のメスト・エジル、バスティアン・シュヴァインシュタイガーらを負傷で欠いた中、初招集のカリム・ベララビが早速先発を飾ったほか、バックラインでは若手のアントニオ・リュディガーとエリック・ドゥルムを起用した。
フラットな4-4-2の布陣を採用し、ハーフライン付近から厳しくボールホルダーにプレスをかけるポーランドに対し、徐々に地力に勝るドイツがポゼッションを高めていった。とりわけ右サイドのベララビの仕掛けが目立ったものの、運動量が落ちず集中を切らさないポーランドの守備を崩しきれずシュートに持ち込めない状況が続く。
前半半ばを過ぎてもこう着状態が続くなか、38分にようやくドイツに決定機が訪れた。右サイドからマリオ・ゲッツェが丁寧に上げたクロスに、ファーサイドのベララビがボレーで合わせたが、シュートはゴール右へ外れていった。1分後には、カウンターに転じるとトーマス・ミュラーがシュートに持ち込んだが、枠を捉えきれない。結局、前半終盤にかけて足が止まり始めた相手に対して攻勢に出たドイツだったが、ポーランド守備陣の集中が切れなかったことで、前半をスコアレスで終えた。
選手交代なく迎えた後半、51分に劣勢のホームチームがスコアを動かす。右サイドからウカシュ・ピシュチェクが上げたクロスをフリーとなっていたアルカディウシュ・ミリクがヘッドでゴールへ流し込んだ。
一瞬の隙を突かれて先制ゴールを許したドイツは、気落ちすることなくすかさず自陣に引くポーランドを攻め立てていく。53分にゲッツェがDF3人に囲まれながらもシュートに持ち込めば、55分にはボックス右からベララビが左足で放ったシュートがゴール左を捉えたが、GKヴォイチェフ・シュチェスニーの好セーブに阻止される。
その後もドゥルム、ベララビが決定的なシュートを浴びせたものの、GKシュチェスニーの牙城を崩すには至らない。そこでドイツのヨアヒム・レーヴ監督は72分、クリストフ・クラマーに代えてユリアン・ドラクスラーを投入。さらにアンドレ・シュールレに代えてルーカス・ポドルスキを投入し、流れを変えにかかった。しかし、81分のポドルスキのボレーシュートはクロスバーを直撃し、同点に追いつくことができない。
ドイツは最後のカードとしてリュディガーに代えてマックス・クルーゼを投入し、攻撃の枚数を増やしたが、88分に決定的な2失点目を喫する。ドゥルムがロベルト・レヴァンドフスキとの競り合いに負け、ボックス右から折り返されたボールをセヴァスティアン・ミラに押し込まれた。このまま0-2で敗戦したドイツが19度目の対戦にして歴史上初めてポーランドに屈することとなった。
(記事/超ワールドサッカー)