ユーロ予選の没収試合はアルバニア勝利の裁定…スポーツ裁判所が判断

ピッチに乱入し、暴れるセルビアサポーター [写真]=Anadolu Agency/Getty Images

 CAS(スポーツ仲裁裁判所)は10日、没収試合としたユーロ2016予選グループI第3節のセルビア代表対アルバニア代表において、セルビアサッカー協会(FAS)の訴えを棄却し、3-0でアルバニアの勝利とする判決を下した。

 昨年の10月14日に行われた同試合では、0-0で迎えた前半終了間際に「大アルバニア主義」を示す旗を吊るしたドローン(小型無人機)がピッチに乱入。これを巡って両チームの選手が乱闘を起こし、ピッチに観客が乱入したため没収試合になっていた。

 UEFA(ヨーロッパサッカー連盟)は同年10月24日に同試合を没収試合として扱うことを決定。アルバニアサッカー連盟(FSHF)が0-3で試合に敗れたとし、さらにFSHFに対して10万ユーロ(約1370万円)の罰金を科した。一方、FASに対してもユーロ2016予選の成績から勝ち点3をはく奪し、さらにUEFA主催でのホームゲーム2試合の無観客試合での開催と、同じく10万ユーロの罰金を科した。その為、実質両者に勝ち点0で、罰金10万ユーロが科せられることになったが、両国のサッカー協会はこれを不服としてCASに訴えていた。

 CASはアルバニアの訴えを一部支持。試合の続行を不可能にしたのはセルビアのファンによる暴動が原因であるとし、3-0でアルバニアの勝利という判決を下した。一方で、暴動を引き起こした原因がアルバニア側によるドローンのピッチ上空侵入にあるとし、10万ユーロの罰金は妥当であると判断した。

 またCASはUEFAが下した、セルビアから勝ち点3剥奪、ユーロ予選ホーム開催での無観客試合2試合、10万ユーロの罰金という裁定を支持している。

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