EURO2016を制したポルトガル代表 [写真]=Getty Images
いよいよ今日から6月がスタート。11日には、ヨーロッパ最強国を決めるサッカーの祭典「EURO2020」が開幕する。
新型コロナウイルスの影響で1年の延期を余儀なくされたが、今大会は史上初の試みとして欧州11カ国の計11都市で開催。大会期間中は欧州全土が興奮と熱狂に包まれるはずだ。
来たるべき開幕に向けて、まずは前回大会の王者ポルトガル代表を振り返ってみよう。フランス代表との決勝戦に出場したメンバー14名の“今”を、当時の背番号とともに紹介する。
■GK 1 ルイ・パトリシオ
EURO2016当時:28歳/スポルティング所属
現在:33歳/ウォルヴァーハンプトン所属
ポルトガルの絶対的守護神は、自身3度目となったEUROで全試合フル出場を果たし、母国の初優勝に貢献。大会のベストイレブンに選ばれた。今大会も“最後の門番”としてゴールマウスに君臨する。
DF 21 セドリック・ソアレス
EURO2016当時:24歳/サウサンプトン所属
現在:29歳/アーセナル所属
ドイツ生まれの右サイドバックは、自身初となる主要国際大会で優勝。決勝戦後には「オブリガード・ポルトガル!(ありがとう、ポルトガル!)」と喜びのメッセージをツイッターにアップした。しかし近年はジョアン・カンセロやネルソン・セメドが台頭し、今回のEUROでもメンバー落選となった。
DF 3 ペペ
EURO2016当時:33歳/レアル・マドリード所属
現在:38歳/ポルト所属
38歳となった今も存在感は抜群。老獪なプレーで、新たな相棒であるルヴェン・ディアスと堅守を築く。前回大会の決勝では“マン・オブ・ザ・マッチ”に輝き、試合途中に負傷交代したクリスティアーノ・ロナウドのためにも「勝たなければならなかった」と熱いコメントを残した。EUROは2008年大会から出場しており、今大会で4度目の参加となる。
DF 4 ジョゼ・フォンテ
EURO2016当時:32歳/サウサンプトン所属
現在:37歳/リール所属
2014年に30歳で代表デビューを果たした遅咲きながら、その2年後にEUROで初タイトルを獲得。さらに今季は、リールで自身初のリーグ優勝を経験した。代表ではR・ディアスにレギュラーの座を譲ったが、貴重なバックアッパーとして、今回のEUROメンバーにも選ばれた。
DF 5 ラファエル・ゲレイロ
EURO2016当時:22歳/ロリアン所属
現在:27歳/ドルトムント所属
前回大会は、開幕直前に長期離脱を強いられたファビオ・コエントランに代わって左サイドバックのレギュラーを担当。国際的な知名度はイマイチだったが、巧みなドリブルと卓越したパスセンスでチームの優勝に貢献し、大会のベストイレブンにも選出された。今大会も絶対的な主力として活躍が期待される。
MF 14 ウィリアム・カルヴァーリョ
EURO2016当時:24歳/スポルティング所属
現在:29歳/ベティス所属
5年前は、伸び盛りの24歳。恵まれた体躯とボール奪取能力を活かしてポルトガルの優勝に貢献し、複数のビッグクラブから注目される存在となった。だが現在所属するベティスでは出番が限られ、今大会のメンバーには選出されたが、ベンチスタートが濃厚となっている。
MF 16 レナト・サンチェス
EURO2016当時:18歳/ベンフィカ所属
現在:23歳/リール所属
2016年3月にA代表デビューを飾ると、EURO2016メンバーに選出。18歳という若さに似合わない堂々たるプレーを披露し、大会の最優秀若手選手に輝いた。直後に移籍したバイエルンでは伸び悩んだものの、昨季から在籍するリールで徐々にらしさを取り戻し、今季のリーグ優勝に貢献。今回のEUROメンバーにも選ばれている。
MF 23 アドリエン・シルヴァ
EURO2016当時:27歳/スポルティング所属
現在:32歳/サンプドリア所属
EURO2016では、決勝トーナメント1回戦で大会初出場を果たすと、その後決勝までの全試合でスタメン出場。“ラッキーボーイ的”な存在となって、優勝の原動力となった。だが、2017年に手続きの不備でレスター移籍が認めらず、それ以降キャリアは下り坂に。2018年のワールドカップ以降、代表からは遠ざかり、EURO2020のメンバーからも落選した。
MF 10 ジョアン・マリオ
EURO2016当時:23歳/スポルティング所属
現在:28歳/スポルティング所属
ポルトガル代表の背番号10として、EURO2016優勝に貢献。その夏にはインテルへのステップアップを果たしたが、イタリアサッカーに馴染めず、国外へのレンタル移籍を繰り返した。今季のレンタル先となったのは古巣スポルティング。勝手知ったるクラブでかつての輝きを取り戻し、リーグ制覇を達成した。
FW 7 クリスティアーノ・ロナウド
EURO2016当時:31歳/レアル・マドリード所属
現在:36歳/ユヴェントス所属
ポルトガル代表の大黒柱はフランスとの決勝で途中交代するというアクシデントに見舞われたが、タッチライン沿いからでも抜群のリーダーシップを発揮。悲願の優勝を成し遂げ、“嬉し涙”を流した。あれから5年経った今も衰え知らずで、大会連覇と得点王を目指す。
FW 17 ナニ
EURO2016当時:29歳/フェネルバフチェ所属
現在:34歳/オーランド・シティ所属
EURO2016ではC・ロナウドと2トップを組み、チーム最多の4ゴールをマーク。悲願の国際タイトルを獲得した。代表で主要トーナメントに出場したのはそれが最後となり、現在はMLS(メジャーリーグ・サッカー)のオーランド・シティに在籍して、キャプテンを務めている。
FW 20 リカルド・クアレスマ
EURO2016当時:32歳/ベシクタシュ所属
現在:37歳/ヴィトーリア・ギマランイス所属
C・ロナウド、ナニと共にポルトガル代表をけん引してきたドリブラー。EURO2016では、“スーパーサブ”として全7試合に出場し、決勝では負傷退場したC・ロナウドに代わってピッチに立った。2018年のワールドカップを最後に代表からは遠ざかっているが、今も母国ポルトガルで超絶技巧を披露している。
MF 8 ジョアン・モウチーニョ
EURO2016当時:29歳/モナコ所属
現在:34歳/ウォルヴァーハンプトン所属
代表キャップが130を超える重鎮で、EURO2008以降、国際主要大会に参加するのは今回で6度目となる。身長は170センチと小柄だが、豊富な運動量や精度の高いキックで好守に貢献。ブルーノ・フェルナンデスの才能を活かす意味でも、キーマンとなる存在だ。
FW 9 エデル
EURO2016当時:28歳/リール所属
現在:33歳/ロコモティフ・モスクワ所属
5年前、フランスとの決勝戦で値千金の決勝ゴールをマークしたのがエデルだった。途中交代でピッチに入る前には、C・ロナウドから「決勝点を決めるのはお前だ」と告げられていたという。ポルトガルの歴史を変えたストライカーはしかし、クラブレベルで同様の名声を得られず、今季所属していたロコモティフ・モスクワとの契約も今月いっぱいで満了する。
(記事/Footmedia)
By Footmedia