東京五輪出場時のFWオヤルサバル(写真は2021年) [写真]=Getty Images
スペイン代表のFWミケル・オヤルサバル(レアル・ソシエダ)が、主要大会に対する思いを語った。15日、スペイン紙『マルカ』が伝えている。
4年に1度開催されるEUROが来夏に控えており、今現在は『24』の出場枠を巡る熾烈な予選が各国で勃発。ドイツ開催のEURO2024は、1960年に創設されたEUROにおける第17回目の欧州王者決定戦になる。またEUROと同じ周期で開催され、EURO本大会閉幕後に開幕を迎えるのが夏季オリンピックだ。出場資格の制限や開催時期の関係上、オリンピックのサッカー競技に対する各国の本気度には多少のバラつきがあるのも確かだが、前回の東京オリンピックに臨んだU-24スペイン代表は、直前に行われたEURO2020に出場した6名を招集するなどベストメンバーを揃え、銀メダルを獲得した。
スペイン代表は来夏に開催されるEURO2024とパリ・オリンピックの出場権を獲得しており、11月シリーズで招集したスペイン代表メンバーにもMFガビやFWニコ・ウィリアムズといったパリ世代が名を連ねている。ただ前述した通り、両大会の開催時期は欧州リーグにおけるオフシーズンで、出場するということはバカンスを返上するのと同義だ。当然、過密日程や休養不足によるケガのリスクが伴うわけだが、2021年に両大会に出場したオヤルサバルは「個人的には、両方行くようにと言いたい」としつつ、「1つだけ特別なことがある。それはオリンピックには人生で一度しか行けない、二度と経験できないかもしれないということ。EUROには運が良ければ、もう一度出場できるかもしれない。もし叶うなら、僕はどちらの大会にもまた行きたいね」と見解を示した。
当時、EURO2020と東京五輪に出場したGKウナイ・シモン(アスレティック・ビルバオ)やDFパウ・トーレス(当時:ビジャレアル)らに対しては、帰国後に所属クラブから強制休暇が命じられ、シーズン開幕から数試合を欠場した。それでも、MFペドリ(バルセロナ)は筋肉系のトラブルを繰り返すようになり、また、オヤルサバルも年明けに前十字じん帯断裂の大ケガに見舞われている。出場が確実視されていたカタールW杯を棒に振り、復帰まで約9カ月を要した同選手は「すべてのプロセスには時間を要する。僕にとっては大変なことで、思ったようにいかなくても、努力だけは続けた。周りの人たちを頼りにしてきたし、周りの人たちからの信頼を感じることもあったよ。これからも自分のレベルを維持できるように頑張りたい」と告白した。
続けて、「もう二度と経験したくはないが、復帰までの過程にはとても助けられた。多くの時間を失ったにもかかわらず、このプロセスから学んだことが僕を大いに助けてくれたんだ。自分自身の体について、外から見たアスリートという職業について…。ポジティブなことだった。もうケガをしたくはないけどね」と去来する思いを明かしている。
復帰直後はコンディンションの上がらない日々が続いたが、ここまでは公式戦9得点と輝きを取り戻しつつあるオヤルサバル。大ケガを経験したからこそ、試合や大会に懸ける思いも人一倍強くなったのかもしれない。
By サッカーキング編集部
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