キエーザ(14番)はキレキレのプレーでイタリア攻撃陣をけん引 [写真]=Getty Images
EURO2024予選・グループC第10節(最終節)が20日に行われ、ウクライナ代表とイタリア代表が対戦した。
今年3月に開幕したEURO2024予選は早くも最終章に突入。グループCではここまで6勝1分と無敗で駆け抜けているイングランド代表が本大会出場権を手にしており、残る1枠がウクライナ代表とイタリア代表によって争われる。現時点で両チームの成績は4勝1分2敗。勝ち点「13」で並んでおり、勝利したチームがEURO2024本大会出場を決められるというシチュエーションだ。引き分けで終了した場合は、直接対決となった第6節を2-1で制したイタリア代表が2位となる。
イタリア代表はフェデリコ・ディマルコ、ジョルジーニョ、フェデリコ・キエーザといった主力がスターティングメンバーに並んだ。一方のウクライナ代表もオレクサンドル・ジンチェンコ、ミハイロ・ムドリク、アルテム・ドフビクといった面々が先発に名を連ねている。
ウクライナの社会情勢により、中立地・ドイツの『バイ・アレナ』でキックオフを迎えた一戦は、立ち上がりから両チームがゴールを目指して積極的な姿勢を見せる。序盤は両チームともにチャンスを作ったが、時間の経過とともに試合の流れがイタリア代表に傾き始める。
29分にはこの日最大のチャンスが到来。自陣左サイドでディマルコからのパスを受けたキエーザが巧みなターンで相手を置き去りにし、自らスペースへ持ち運ぶ。中央への持ち出しから斜め左方向へスルーパスを送ると、抜け出したダヴィデ・フラッテージがGKと1対1のチャンスを迎えたが、ここは飛び出してきたGKアナトリー・トルビンに阻まれる。続く30分には敵陣でのクリアボール回収から2次攻撃へ。ペナルティエリア手前右寄りのスペース前を向いたニコロ・バレッラがスルーパスを送ると、斜めのランニングでボックス右へ走り込んだディマルコがフィニッシュまで持ち込む。しかし、ここは体勢が悪く、シュートは枠を外れた。
その後もイタリア代表は左サイドのキエーザを中心に度々ウクライナ代表ゴールを脅かしたものの、牙城を崩すことはできない。前半はこのままスコアレスで終了した。
後半に入ってもイタリア代表が良い入りを見せ、敵陣へ押し込む時間が続く。だが、スコアレスの時間が続くと、徐々にウクライナ代表も前に出る時間を作っていく。65分には敵陣右サイド高い位置で得たスローインでエフィム・コノプリャーがロングスローを投げ込むと、ファーサイドまでボールが流れていく。良いタイミングで走り込んだムドリクが左足で合わせたが、シュートはGKジャンルイジ・ドンナルンマに阻まれた。
一進一退の攻防が続く中、徐々に両チームの選手にも疲労の色が見え始める。引き分けでも本大会出場が決まるイタリア代表は、終盤に差し掛かると守りを固める方向へシフト。ウクライナ代表は最後までゴールを目指したものの、“カテナチオ”を攻略することはできず、試合はこのままスコアレスでタイムアップを迎えた。
この結果、前回大会王者のイタリア代表が2位で全日程を終えることとなり、8大会連続11回目の本大会出場を決めた。ウクライナ代表は本大会へのストレートインこそ果たせなかったものの、2022-23シーズンのUEFAネーションズリーグの成績によってプレーオフ出場権を確保しているため、プレーオフ経由での本大会出場を目指すこととなる。
【スコア】
ウクライナ代表 0-0 イタリア代表
【得点者】
なし
By サッカーキング編集部
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