36年ぶりの快挙を達成したCBダニ・ヴィヴィアン [写真]=Getty Images
まもなく幕が上がるEURO2024。各国代表チームの本大会に臨むメンバーが続々と決定する中、最多4度目の優勝を目指すスペイン代表も最終的な26名を発表。今年3月に、“ラ・ロハ”デビューを果たしたCBダニエル・ビビアン(アスレティック・ビルバオ)も名前を読み上げられた。
今月1日に「これは、今までも楽しんできたけど、この先の長い間も、互いの道が交わり続けることを意味する」と語るとともに、現チーム内最長タイとなる2032年夏までの契約延長を締結したビビアン。1999年7月5日生まれの現在24歳。2020年夏に『レサマ(練習場)』からトップチームに昇格した後、レンタル先のミランデスでの研鑽を経て翌夏に復帰。イニゴ・マルティネスとイェライ・アルバレスが度々負傷離脱したことも相まって、徐々に旧CBコンビを脅かす存在になると、今シーズンは“ロス・レオネス”の新たなディフェンスリーダーとして、1歳年下のアイトール・パレデスを従えて40年ぶりのコパ・デル・レイ優勝の立役者となった。そして、前述したアスレティック・ビルバオとの次なる長旅を始めた直後に、早くもクラブ史に名を刻んだようだ。
スペイン紙『アス』によると、アスレティック・ビルバオに所属するセンターバックの選手が、EUROのスペイン代表に選出されたのは、なんと36年ぶりとのこと。1988年にドイツで開催された同大会に、ヘナル・アンドリヌア氏が出場したのが最後だったという。ただ、前回大会にも出場したアイメリク・ラポルテ(当時マンチェスター・シティ)や、1996年のイングランド大会に出場したラファエル・アルコルタ(当時レアル・マドリード)といった“レサマ産”のセンターバックはそれ以降もいたと併せて伝えている。
そんな快挙を達成したビビアンの他、センターバック陣はラポルテ(アル・ナスル)、ロビン・ル・ノルマン(レアル・ソシエダ)、ナチョ・フェルナンデス(レアル・マドリード)の計4名。序列的には3番手以下だが、球際や空中戦の強さ、さらにはビルドアップ能力など、自身の武器が通用することはすでに証明済み。先日に行われたアンドラ代表との強化試合では先発フル出場を果たし、クリーンシート達成に大きく貢献した。本大会では左CBのファーストチョイスが予想されるラポルテとの、『レサマ』の先輩後輩コンビが見られることにも期待したい。
世界の覇権を握った時代が過ぎ去った今、2012年大会以来のEURO優勝に向けた航海を始めるスペイン代表。“無敵艦隊”にはカルレス・プジョル、ジェラール・ピケ、セルヒオ・ラモスと確固たるセンターバックがいたが、ビビアンがそこに到達した時、太陽はまた昇るに違いない。果たしてそれは、今大会なのだろうか。
By サッカーキング編集部
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