2年ぶりにフランス代表に戻ってきたカンテ [写真]=Getty Images
EURO2024・グループD第1節が17日に行われ、フランス代表はオーストリア代表に1-0で下した。同試合のプレイヤー・オブ・ザ・マッチ(POTM)に輝いたMFエンゴロ・カンテ(アル・イテハド/サウジアラビア)が、試合後に『UEFA.com』を通して喜びの声を伝えている。
2023年夏、7年間を過ごしたチェルシーに別れを告げ、アル・イテハドへ旅立ったカンテ。サウジアラビアの地でも即座に主力として活躍しただけでなく、2023-24シーズンは大きなケガもなく、公式戦通算44試合のピッチに立って4ゴール6アシストを記録した。この活躍が認められ、EURO2024の前にはおよそ2年ぶりに“レ・ブルー”へ復帰。MFオーレリアン・チュアメニ(レアル・マドリード/スペイン)が負傷明け間もないこともあり、大会前に行われたテストマッチの2試合、そしてオーストリア代表戦では先発に名を連ねた。
フランス代表にとってEURO2024の初陣となったオーストリア代表戦は、なかなかゴールネットを揺らすことができずに前半終盤に差し掛かったものの、38分にFWキリアン・エンバペ(パリ・サンジェルマン→レアル・マドリード/スペイン)が相手のオウンゴールを誘発し、先制に成功。後半に入っても追加点を奪うことはできなかったが、失点も許さず、初陣を1-0で制していた。
この試合、中盤の底でスタメンに入ったカンテは、そのボール奪取能力はもちろんのこと、豊富な運動量と絶妙なポジショニング、さらには攻撃時にもビルドアップのサポート役として見事な働きを見せるなど、かつてと変わらない姿を見せた。フル出場で勝利に貢献したカンテは、UEFA(欧州サッカー連盟)公式のPOTMに選出。テクニカル・オブザーバー・パネルは「彼は多くのボールを奪い、ピッチの中央でオーストリアをブロックしただけでなく、前方へ素晴らしいパスを繋げる場面も多かった。また、最後の1人として目を引くカバーリングを見せ、未然にピンチを防いだプレーの数々も見逃してはならない」と評価している。
圧巻の“カムバック”を果たしたカンテは試合後、「もちろん不安もあったけど、フランス代表でプレーするというこの感覚を取り戻し、チームメイトのみんなとともに歩みを再開させることができて嬉しいよ」と率直な心境を告白。「すべてがうまくいった」とオーストリア代表戦の勝利を喜んだだけでなく、「僕らは人間だから、結果のために団結して戦うし、これからもそうしていくつもりだよ」と今後の大会も見据えた。
また、エンバペが交代した90分以降は、キャプテンマークも託された。カンテは「フランスの腕章を巻くのは初めてのことだった。時間にしてみたらほんの少しの間だったけど、とても光栄だった。誇りに思うよ」と語っている。
初戦を白星で飾ったフランス代表は、21日に第2節を控えている。初戦を白星で飾ったオランダ代表との、グループD“首位決戦”だ。
By サッカーキング編集部
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