シャチリのゴールでスイス代表がグループステージ突破に前進した
ドイツで行われている『EURO2024』のグループA第2節が19日に行われ、スコットランド代表とスイス代表が対戦した。
ドイツ代表との開幕戦で大敗(1-5)を喫したスコットランド代表は、その一戦から2選手を交代。退場処分を受け出場停止となるDFライアン・ポーテアスに代わってDFグラント・ハンリーが3バックの中央に入り、MFライアン・クリスティーに代わりにブライトンで三笘薫の同僚でもあるMFビリー・ギルモアが中盤の中央に配された。
一方、ハンガリー代表を下して白星スタートに成功したスイス代表は、初戦からメンバーを1人だけ変更。ムラト・ヤキン監督は、FWクワドォー・ドゥアーに代えて32歳になったMFジェルダン・シャチリを3トップの中央で起用した。試合前、そのシャチリについて指揮官は、「我々のプレーメーカー。得点も奪えるし、アシストもできる。セットプレーのキッカーとしても優秀だ」とコメント。攻撃の牽引役としての活躍に期待を寄せた。
お互いに「3-4-3」でプレーする両チームの試合は、立ち上がりに動く。13分、スコットランドが自陣ボックス近辺からカウンターを繰り出すと、MFカラム・マグレガーの折り返しをボックス中央のMFスコット・マクトミネイが左足でシュート。これがコースに入ったDFファビアン・シェアの足に当たってゴールへ。背水のスコットランドが先手を奪うことに成功する。
その後は一進一退の攻防が続いたが、26分にスコットランドが最終ラインでパスミスを犯してしまう。これに抜け目なく反応したシャチリがボックス手前から左足を一閃。鋭い弧を描いたシュートがゴール左上に吸い込まれ、指揮官の起用が見事的中したスイスが、試合を振り出しに戻した。
落胆するスコットランドを尻目に、勢いに乗るスイスは32分、33分と立て続けにFWダン・ンドイがゴールを急襲。しかし、前者はGKアンガス・ガンの好守に、後者はオフサイドの判定によりゴールを阻まれてしまう。前半の終盤は一転、スコットランドが鋭い出足を見せて押し込むが、同点のまま前半は終了。後半の45分間に勝敗の行方は委ねられた。
拮抗した展開となった後半、先に得点機を迎えたのはスイス。58分、巧みなボールタッチでDFと入れ替わったンドイがシュートを放つも枠の外へ。対するスコットランドもFKからハンリーがヘッドで放ったシュートがポストを叩き、ゴールとはならない。82分にはシャチリに代わって投入されていたFWブリール・エンボロが裏に抜け出してネットを揺らしたが、これもオフサイドでノーゴールに。結局、試合は1-1の引き分けという結果に終わった。
この結果、グループAは2連勝を飾ったドイツ代表の突破が決定。これに1勝1分けとしたスイス代表が勝ち点4で続き、1分け1敗のスコットランド代表が勝ち点1で3位につけている。グループA最終節は23日に行われ、スイス代表はドイツ代表と、スコットランド代表はハンガリー代表と対戦する。
【得点者】
1-0 13分 スコット・マクトミネイ(スコットランド代表)
1-1 26分 ジェルダン・シャチリ(スイス代表)
By サッカーキング編集部
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