ポルトガルとの対戦は3大会連続…フランス指揮官はC・ロナウドを警戒「常に素晴らしい選手」

　フランス代表を率いるディディエ・デシャン監督が、ポルトガル代表戦に向けた意気込みを語った。4日、欧州サッカー連盟（UEFA）の公式サイト『UEFA.com』が伝えている。

　現在開催中のEURO2024で24年ぶり3度目の欧州制覇を目指しているフランス代表。オーストリア代表、オランダ代表、ポーランド代表と同居したグループDを1勝2分の2位で通過すると、ラウンド16ではベルギー代表を1－0で撃破。準々決勝では、グループステージを2勝1敗で通過し、スロベニア代表とのPK戦に及ぶ死闘を制してベスト8進出を果たしたポルトガルと対戦する。

　EUROでフランスとポルトガルが対戦するのは3大会連続。グループステージで同居した前回大会は2－2の引き分けに終わったものの、決勝戦での顔合わせとなった2016年大会はフランスにとって苦い思い出となっている。

　自国開催での優勝を目指すフランスは序盤から猛攻を仕掛け、前半途中にはポルトガルの主将にして絶対的エースのクリスティアーノ・ロナウドが負傷退場。しかし、GKルイ・パトリシオの好セーブもあり得点を奪えずにいると、迎えた延長後半にエデルに強烈なミドルシュートを叩き込まれ、0－1で栄冠を逃したのだった。

　当時からフランスを指揮していたデシャン監督は「状況は異なるが、過去の経験を生かすことは重要だ。しかし、それは役立つ一方で、同じ選手がいて同じ状況だということはないので、新たな状況に適応する必要がある。もちろん、明日の試合がベスト4に進出するチャンスだということは理解している」と前置きしつつ、「注目の試合だ。ポルトガルもフランスも優勝候補の1つであり、互いに頂点に立つことを目標としている」と言及。その上で次のように言葉を続けた。

「非常にハイレベルな試合だ。ほんの少しの差で勝負が決まるかもしれない。両チームに違いを生み出す選手がいる。ポルトガルは我々と同じようにクオリティーが高く、欧州で最高のチームの1つだ。歴史的に見て両チームのスコアは拮抗していたし、この大会のこの段階で一方的な試合になることはごく稀だ。素晴らしい準々決勝になるだろう」

　ポルトガルの印象について「非常に優れたチームであり、非常に優れた選手を多く抱えている」と加えたデシャン監督。なかでも警戒しているのが、39歳となった今でもチームを牽引し続けているC・ロナウドだ。今大会は未だノーゴールだが、デシャン監督は「勝つ力、決断力、そして決定力がある。彼は今でもそれを持ち合わせているし、これからも持ち続けるだろう。年齢は重ねているが、常に素晴らしい選手だ」とその能力を称賛している。

　強豪対決を制し、準決勝へ駒を進めるのはどちらのチームになるだろうか。大注目の一戦は日本時間5日の28時（6日4時）にキックオフを迎える。