スペインがフランスを下しEURO決勝進出！ [写真]=Getty Images
EURO2024・準決勝が9日に行われ、スペイン代表とフランス代表が対戦した。
史上最多を更新する4度目の欧州制覇を目指すスペインは、“死の組”と形容されたグループBを3戦全勝の首位で通過。ラウンド16では初出場ながら決勝トーナメントに進出したジョージア代表に先制を許されながらも、鮮やかな4発逆転勝利を飾り、ベスト8へ駒を進めた。ドイツ代表との顔合わせとなった準々決勝は延長後半終了間際の119分にミケル・メリーノが劇的な勝ち越しゴールを決めて2－1で勝利。開催国を撃破し、2大会連続のベスト4進出を決めた。
対して、イングランド代表と並び今大会の優勝候補筆頭と目されているフランスはグループD初戦でオーストリア代表を下したものの、その後はオランダ代表、ポーランド代表と引き分けに終わり、2位で決勝トーナメントへ駒を進めた。その後、ラウンド16ではベルギー代表との接戦を制し、準々決勝ではPK戦の末にポルトガル代表を撃破。2試合連続で強豪国を破り、2大会ぶりのベスト4進出を果たしている。
序盤はスペインがボールを握りながら両翼のラミン・ヤマルとニコ・ウィリアムズを起点にチャンスをうかがい、フランスがミドルブロックを形成して迎え撃つ展開となる。9分、フランスはウスマン・デンベレが敵陣左サイド深くへ大きく展開し、ボールを収めたキリアン・エンバペがゴール前に柔らかいクロスを供給。相手DFのマークを外したランダル・コロ・ムアニが頭で押し込み、幸先良く先制に成功した。
1点ビハインドとなったスペインは21分、敵陣ボックス手前でボールを収めたヤマルが巧みなステップで対峙したDFをずらし、左足でミドルシュートを狙う。美しい弧を描いた一撃が左ポストを叩いてネットを揺らし同点に追い付いた。16歳と362日でのゴールはEURO史上最年少記録となっている。4分後にはボックス内でクロスのこぼれ球を拾ったダニ・オルモが絶妙なタッチでDFを交わし、そのまま右足を一閃。ジュール・クンデに当たったボールがゴールに吸い込まれ、あっという間に試合をひっくり返した。
スペインはその後もファビアン・ルイスの中盤からの果敢な飛び出しや、ヤマルとN・ウィリアムズが絡んだカウンターでゴールに迫るが、フランス守備陣も必死の対応を見せ追加点を与えず。一方で、エンバペとデンベレにボールを集めてチャンスをうかがうフランスだが、決定機を作り出すことはできない。前半はこのままスペインの1点リードで折り返した。
後半の序盤はフランスが攻勢を強め、エンバペやクンデ、デンベレがボックス内へ侵入し、GKウナイ・シモンを脅かす。ややオープンな展開が続くなか、スペインは58分にヘスス・ナバスを下げてダニエル・ビビアンを投入し、ナチョ・フェルナンデスを右サイドバック（SB）へ移した。対するフランスは62分にエドゥアルド・カマヴィンガ、アントワーヌ・グリーズマン、ブラッドリー・バルコラを投入し、エンバペを最前列に配置する。
守備の時間が長くなったスペインだが、最前線のアルバロ・モラタや両翼のヤマルとN・ウィリアムズもプレスバックし粘り強い対応を見せる。攻撃時にはボールを保持しながらペースを落とし、相手守備陣の隙をうかがっていく。対するフランスは76分、グリーズマンのクロスをデンベレが折り返し、カマヴィンガが絡んだボールをテオ・エルナンデスが拾ってシュートを放つも枠を捉えられず。86分には独力で持ち上がったエンバペが左からカットインして右足を振り抜いたが、シュートは枠を大きく外れた。
最終盤にかけてはスペインが得意のポゼッションで上手く時間を使い、フランスに決定機を作らせず。試合はこのまま終了し、スペインが2012年以来3大会ぶりの決勝進出を決めた。現地時間7月14日に行われる決勝戦ではオランダ代表vsイングランド代表の勝者と対戦する。
【得点者】
0－1 9分 ランダル・コロ・ムアニ（フランス代表）
1－1 21分 ラミン・ヤマル（スペイン代表）
2－1 25分 ダニ・オルモ（スペイン代表）
【スターティングメンバー】
スペイン代表（4－2－3－1）
GK：U・シモン
DF：J・ナバス（58分 ビビアン）、ナチョ、ラポルテ、ククレジャ
MF：ロドリ、F・ルイス、ヤマル（90＋3分 F・トーレス）、ダニ・オルモ（76分 メリーノ）、N・ウィリアムズ（90＋4分 スビメンディ）
FW：モラタ（76分 オヤルサバル）
フランス代表（4－3－3）
GK：メニャン
DF：クンデ、ウパメカノ、サリバ、T・エルナンデス
MF：チュアメニ、カンテ（62分 グリーズマン）、ラビオ（62分 カマヴィンガ）
FW：デンベレ（79分 ジルー）、コロ・ムアニ（62分 バルコラ）、エンバペ
By サッカーキング編集部
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