ピッチに乱入するバスティア・サポーター [写真]=Getty Images
16日に行われたリーグ・アン第33節のバスティア対リヨンの試合が、ファンの暴動によりハーフタイムで中止となった。イギリスメディア『BBC』や『インディペンデント』紙などが報じた。
バスティアは同日、ホームにリヨンを迎えたが、一部サポーターたちが試合前にピッチへ乱入し、ウォームアップ中だった相手選手を攻撃する事態に発展。一時は収まり試合開始を迎えたものの、前半終了後にも暴動が再発したことで中止が決まった。
最初のきっかけはバスティア・サポーターが、リヨンのオランダ代表FWメンフィス・デパイやフランス人GKマチュー・ゴルジュランと揉めたことだったようだ。
現役時代にリヨンなどで活躍し、現在はクラブ公式チャンネル『OL TV』で解説者を務めるジェレミ・ベルト氏は「バスティアのサポーターたちが、ゴルジュランがいるゴールにボールを蹴り入れていた。彼(ゴルジュラン)とメンフィスがどかそうとしたことで、多くのバスティアファンの攻撃を受けることになった。選手たちは身を寄せ合い、とてもショックを受けていた」と説明している。
試合前に攻撃を受けたリヨンの選手たちは、すぐさまロッカールームに引き揚げ、一時はプレーを拒否したものの、説得により最終的には55分遅れでキックオフを迎えた。しかし、スコアレスで前半終了を迎えた直後、リヨンのポルトガル代表GKアントニー・ロペスがロッカールームに向かう途中にピッチで男性と口論となり、小競り合いがきっかけで警備員なども参加する乱闘に発展したようだ。
フランスのプロサッカーリーグ機構(LFP)は公式サイトを通じて、「バスティア対リヨンの試合前とハーフタイム中に起きた事件を、断固として非難します」との声明を発表。20日に会議を開き、処分などについて話し合いが行われるという。
リヨンは、13日にホームで行われたヨーロッパリーグ準々決勝ファーストレグのベジクタシュ戦でも、試合前に両サポーター間で乱闘騒ぎが勃発。身の危険を感じた多くの観客がピッチに逃げ出し、キックオフが45分遅れる事態となり、UEFA(欧州サッカー連盟)から処分が科されていた。
また、バスティアも1月のニース戦でサポーターがイタリア代表FWマリオ・バロテッリに対して人種差別コールをしたため、3試合の観客席一部閉鎖処分を受けていた。
By サッカーキング編集部
サッカー総合情報サイト