リヨンで成長を遂げた20歳のアタッカーがPSGへ [写真]=Icon Sport via Getty Images
パリ・サンジェルマン(PSG)は8月31日、リヨンからU-21フランス代表FWブラッドリー・バルコラが完全移籍にて加入することを発表した。
今夏の移籍市場でチームを刷新しているPSGが、リヨンで成長中の若手ウインガーの獲得を決めた。PSGの発表によると、バルコラは2028年6月30日までの5年契約を締結。背番号はフランス代表FWキリアン・エンバぺが加入1年目に背負っていた「29」に決まった。金額は公表されていないものの、フランスメディア『レキップ』によると、PSGはリヨンに移籍金4500万ユーロ(約71億円)に加えてボーナス500万ユーロ(約8億円)の総額5000万ユーロ(約79億円)を支払うことになるという。
バルコラは2002年9月2日生まれの現在20歳。2010年に8歳でリヨンのアカデミーに加入すると、ウイングストライカーとして順調に成長を遂げ、2021-22シーズンのヨーロッパリーグ(EL)・グループステージ第4節スパルタ・プラハ戦でトップチームデビューを飾った。昨季はシーズン序盤戦から途中出場をメインに出場機会を増やしていくと、後半戦には主力の1人に君臨。公式戦31試合の出場で7ゴール10アシストを記録していた。また、今夏に行われたU-21欧州選手権2023のメンバーにも選出。本大会では全4試合のピッチに立ち、2ゴール2アシストとインパクトを残していた。
完全移籍に際し、ブラッドリーはクラブ公式HPを通してコメントを発表。「とても幸せだ。このようなビッグクラブと契約できたことを誇りに思うよ。このユニフォームを着てプレーするのが待ちきれない」とPSG加入を喜んだだけでなく、加入の決め手と意気込みも明かしている。
「このクラブは野心に溢れており、それが魅力的なのは明らかだ。トップのコンペティションに身を置くクラブだし、リーグ・アンでも常に優勝を勝ち獲っている。勝つことが好きな僕にとって、それがモチベーションになった。ビッグクラブだということは常に知っていたし、対戦する時も試合を見る時も、PSGからは大きな影響を受けていたんだ。だから、このクラブに加わるチャンスを貰え、契約を決断した。もちろん、トップレベルの選手たちと一緒にプレーすることで、自分が大きく成長できることは分かっているし、彼らからアドバイスをもらうこともできる。今の僕にとって素晴らしい環境だと感じている」
「事前にルイス・エンリケ監督と話した時間も大きな影響を与えてくれたね。彼が僕を納得させるために必要な言葉を探してくれたのも事実だ。彼のおかげで、このクラブと契約したいと思うようになった。彼は攻撃的なサッカーを掲げている。もちろん、それは僕にとっても魅力的だし、そのようなプレーができるのは特権だと思う。彼のような監督から指導を受けられることをとても嬉しく思っている」
「プレッシャーには強いと感じている。幸運なことに、僕にはとても仲の良い家族がいて、すべての試合に足を運んでくれるんだ。だから、メンタル面でもうまく対応することができている。最も大事なことは僕自身がPSGに貢献すること。クラブからの信頼を勝ち得るためには僕自身が貢献しなければならないんだ。それはわかっているよ」
今夏、PSGは長年クラブを支えてきたブラジル代表FWネイマールをサウジアラビアのアル・ヒラルに売却。アルゼンチン代表FWリオネル・メッシや元スペイン代表DFセルヒオ・ラモスらもクラブを去った。一方でスペイン代表MFマルコ・アセンシオ、フランス代表FWウスマン・デンベレ、ウルグアイ代表MFマヌエル・ウガルテら数多くの新戦力も獲得。バルコラは長期的にPSGを支える存在として期待が寄せられている。
2023-24シーズンのリーグ・アンは既に開幕しており、PSGは開幕から2試合をドローで終えるなどスロースタートを切った。だが、エンバぺが先発に復帰した第3節では、昨季2位のRCランスを3-1で下し、今季初勝利を記録。リーグ・アン3連覇に向けてここから波に乗っていくことが期待される。なお、8月31日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)・グループステージの組み合わせ抽選会ではグループFに組み分けられた。ドルトムント、ミラン、ニューカッスルと同居する“死の組”に身を置くことが決まっている。
By サッカーキング編集部
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