ガザ地区に関するSNS投稿で批判を受けているベンゼマ [写真]=Getty Images
アル・イテハド(サウジアラビア)に所属する元フランス代表FWカリム・ベンゼマが、フランス内務省のジェラルド・ダルマナン内務大臣ら複数人を告訴する予定のようだ。20日、フランスの日刊誌『ル・パリジャン』が報じている。
今月に入り、イスラエルとパレスチナのガザ地区を実効支配しているイスラム過激派組織『ハマス』による大規模軍事衝突が発生し、多くの民間人が犠牲となっている。この事態を受けたベンゼマは自身の公式X(旧Twitter)にて「女性や子どもたちをはじめ、不当で容赦ない爆撃の犠牲者であるガザ住民のために、僕たちは祈りを捧げる」と投稿。アルジェリアにルーツを持ち、敬虔なイスラム教徒でもあるベンゼマは、ガザ地区で戦火にさらされる同胞に対する連帯を示していた。
ベンゼマの投稿には賛同の声が集まる一方、多くの批判も集中する結果に。特に、母国フランスにおける批判は苛烈なものがあり、ダルマナン内務大臣が同選手とイスラム主義組織で各国政府からテロ組織として認定されている『ムスリム同胞団』とのつながりを指摘する事態となっている。
『ル・パリジャン』によると、ベンゼマの代理人弁護士であるユーグ・ヴィジェ氏は『ムスリム同胞団』とのつながりを明確に否定。次のように語った。
「情報操作に関する法律や名誉毀損、公的な場での侮辱に基づく法的措置を取ることを検討している。選手側と『ムスリム同胞団』とのつながりは存在せず、明らかな中傷と考えている。便宜のために何をしても許されると考えるような為政者たちを容認することなどできない」
また、ヴィジェ氏によれば、欧州議会議員のナディーン・モラノ氏と広告会社幹部のフランク・タピロ氏、共和党上院議員のヴァレリー・ボワイエ氏も名誉毀損で告訴する予定だという。モラノ氏とタピロ氏は、フランスのラジオ局『Europe 1』の放送で「(ベンゼマは)『ハマス』のプロパガンダの道具」「テロの共犯者」と発言。ボワイエ氏は、自身のSNSにベンゼマの国籍およびバロンドールの剥奪を含む制裁を科すべきだという主張を投稿していた。
By サッカーキング編集部
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