バイエルンのルンメニゲCEOがドルトムントの財政戦略に言及した [写真]=Bongarts/Getty Images
ドイツ代表MFマリオ・ゲッツェやポーランド代表FWロベルト・レヴァンドフスキの移籍が発端となり、舌戦を繰り広げているバイエルンとドルトムント。両クラブのいさかいは、まだまだ終わりそうにない。
ドルトムントのハンス・ヨアヒム・バツケCEOは21日、同クラブが新株を発行し、スタジアムのネーミングライツを保有するジグナル・イドゥナ社をはじめ、ユニフォームサプライヤーのプーマ社、メーンスポンサーのエヴォニク社などに売却することを発表。これによりドルトムントは、1億1300万ユーロ(約160億円)の資金を新たに獲得することになる。
しかし、ドイツ紙『ビルト』など複数メディアの報道によると、このニュースを聞いたバイエルンのカール・ハインツ・ルンメニゲCEOは22日、「ドルトムントはバイエルンの財政戦略をコピーしたようだね。彼らには最大級の賛辞を送りたい」という、皮肉ともとれるコメントを発表した。同氏はドルトムントの戦略について、アリアンツ社、アウディ社、アディダス社などのメインスポンサーそれぞれに株式の8.33パーセントを売却し、資金力を強化した自クラブの“真似”だと見ているようだ。
ここで終わるならまだ良かったが、ルンメニゲCEOはさらに以下のように続けた。
「しかし残念ながら、どんなコピーでもオリジナルには勝てない。世の中とはそういうものだ」
ドルトムントのバツケCEOは以前、ゲッツェとレヴァンドフスキがバイエルンへ移籍した際に、「バイエルンは、ユルゲン・クロップ監督のサッカーにおける成功を金で買うだけだ」と、揶揄していた。ルンメニゲCEOのカウンターを仕掛けたことにより、両クラブ間における緊張状態はますます高まるものと思われる。