ドルトムントに復帰した香川(左)についてのインタビューに答えた前主将ケール(右) [写真]=Bongarts/Getty Images
昨シーズンまでドルトムントの主将を務めたMFセバスティアン・ケールが、再びチームメイトとなった日本代表MF香川真司についてのインタビューに応えた。6日付のドイツ紙『ルール・ナハリヒテン』がコメントを伝えている。
ケールは今シーズン限りでの引退を表明し、6年間に亘って務めてきた主将の座をドイツ代表DFマッツ・フンメルスに引き継いだ。しかしチームメイトを気遣う性格は変わらず、2年ぶりのドルトムント復帰となった香川についても見守るように語った。
チームに合流した香川について尋ねられると「とてもポジティブだよ。僕らが出迎えた時も笑顔が溢れていたしね。彼が戻ってきてくれてわくわくするよ。英語が上手くなったね。もうちゃんと会話についてこられている」と2年間のイングランド生活で成長を遂げたことを評価した。
香川の復帰はドルトムントファンにも好意的に受け止められ、熱狂に包まれている。しかしそんな状況に対し「少し時間が必要だと思う。マンチェスターでの経験から進むためにも気楽にね。今は自信を取り戻すために心を充電する時間だよ。だからいきなり次の試合のパフォーマンスに期待したりはしない。そうすれば彼は必ず戻って、そのポテンシャルを発揮してくれるはずさ」と最初から過度な期待をかけることなく、香川が本来のプレーを取り戻すまで待つべきだという考えを示した。
2011年にレアル・マドリードに移籍し、2013年にチームに復帰したトルコ代表MFヌリ・シャヒンや香川は、ドルトムントから海外クラブへ移籍したものの、レギュラーを獲得できずにチームに戻ってきた。そのため、他の海外移籍を望む選手に影響を与えるとされている。これについてケールは「シンジやヌリが戻ってきたからと言って、彼らが海外移籍をやめるわけじゃない。それぞれの考えや目的があるんだ。そしてそのすべてが正しい。海外移籍が魅力的なことは僕にだってわかる。でも僕らはブンデスリーガ、ドルトムントから動く必要は無いんだ」と移籍に理解を示したものの、ドルトムントに忠誠を誓ってきた前主将らしいコメントを残した。
ここまでドルトムントは、ブンデスリーガの2試合を消化し4失点喫している。早くも疑問の声が上がっている守備陣について「最近街で誰かに『どうしてもう4点も入れられているんだ? どうしたんだよ?』って言われたんだ。だから僕は『でも勝ち点3だよ!』って答えたんだ。今シーズン僕らは失点を減らすことを目標にしていた。だからあの言葉は正しいと思う。失点を止めなきゃならない。でもいくつかの原因を特定するのは簡単じゃないんだ」と簡単な状況ではないながらも、改善に努めることを約束した。
ドルトムントは13日、ブンデスリーガ第3節でホームにフライブルクを迎える。