ドルトムントとの契約を2017年まで残すフンメルス [写真]=Bongarts/Getty Images
日本代表MF香川真司が所属するドルトムントのDFマッツ・フンメルスが、同クラブとの契約について、他クラブへの移籍に関する付帯条項を一切盛り込まなかったことを明らかにした。10日、ドイツ紙『デア・ヴェステン』が報じている。
今年1月に1860ミュンヘンと契約した日本代表FW大迫勇也や、かつてドルトムントに所属していたドイツ代表MFマリオ・ゲッツェなどが、「他クラブから移籍金○○ユーロを積まれた場合、そのクラブへ自分の意思で移籍できる」といった付則を契約に盛り込んでいたと言われる。このような付帯条項は、近年では決して珍しいものではなく、日本代表DF内田篤人が所属するシャルケでも、ドイツ代表MFユリアン・ドラクスラーや同MFマックス・マイヤーらが、この但し書きを加えているようだ。
そのため、逆に言えばこの付帯条項を契約に入れないことは、サポーターから「移籍願望がない=クラブへの忠誠心」と、もっぱら好意的に取られることが多い。事実、フンメルスも移籍願望がないことを同紙に語っている。
「もし僕がそれ(移籍に関する決め事)をクラブに主張していたら、契約に入れることはできたと思う。でも僕はあえてそれをしなかった。2012年に、ドルトムントとの契約を2017年まで延長した時にね。世界中を見渡しても、ここ以上に僕が幸せになれるクラブは、今のところ存在していないからね」
しかし今夏のブラジル・ワールドカップを制したドイツ代表で主力センターバックとしてプレーした同選手には今後、ヨーロッパ内のビッグクラブからオファーが届く可能性は十分にある。フンメルスは、「もし、僕がいつか『どこか別のクラブに行きたい』と思うようになった場合でも、僕は全ての人にとって100パーセント明瞭かつオープンな移籍にしたい」と話したという。
この公表により、フンメルスのサポーター人気は、ますます上がっていくものと見られている。